がん患者を支える冊子をがん診療連携拠点病院などに配布 日本イーライリリーなど
特定非営利活動法人キャンサーネットジャパン、日本イーライリリー、毎日放送は、悪性リンパ腫に対する科学的根拠に基づいた正しい情報を提供することを目的に『もっと知ってほしい 悪性リンパ腫のこと』の冊子を製作し、今後、全国がん診療連携拠点病院の患者相談窓口397ヶ所に送付及び、各団体・企業などが実施するセミナー等でも配布します。また、がん診療情報サイト「キャンサーチャンネル」(URL:http://www.cancerchannel.jp/)や、各社ホームページからもダウンロードできます。
『もっと知ってほしい 悪性リンパ腫のこと』は、国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科科長の飛内賢正氏監修(執筆)のもと、悪性リンパ腫そのものや標準的な治療などについて、患者さんや、ご家族など支援される方が知っておきたいことを16ページにまとめています。また、冊子には、悪性リンパ腫の患者さんの体験談を"Patients Voice"(患者の声)として掲載しています。
悪性リンパ腫は、血液のがんで、リンパ系組織から発生する悪性腫瘍です。日本人の2007年における年間推定患者数は約18,776人で、2011年における死亡者数は10,388人と近年増加傾向にあります。年齢別にみた悪性リンパ腫全体の罹患率は、60歳代から増加し、男性の増加が顕著です。悪性リンパ腫は、近年の化学療法の進歩により治癒が望める疾患ですが、いったん再発・難治性となるとその生命予後は極めて悪い疾患とされています。
血液のがんは不治の病だった時代もありますが、治療法の進歩でかなりの患者さんが治るようになり、病気をコントロールできるようになってきました。悪性リンパ腫に罹患しても、大半の人は仕事や学生生活を続けています。まずは、自分の病気について知り、標準的な治療法に関する情報を集めることによって、正しい情報が、病気と向き合う勇気を与えてくれるはずです。患者さんが自ら納得して治療を受けられるように、この冊子を活用していただき、悪性リンパ腫に立ち向かっていく勇気を持っていただくことを希望しています。