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厚労省が平成23年国民健康・栄養調査報告発表

厚生労働省は、312日、平成23年国民健康・栄養調査報告を発表しました。

 

厚生労働省では、平成12年から推進してきた「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」が平成24年度に最終年度を迎え、平成25年度からは「健康日本21(第二次)」として、全ての国民が共に支え合い、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現するため、生活習慣の改善と社会環境の整備に取り組むことにより、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指す新たな国民健康づくり運動を開始します。

健康づくりの分野では、科学的根拠に基づいた施策の立案及び評価が極めて重要です。厚生労働省では、毎年、健康増進法に基づき、国民の健康増進の総合的な推進を図るための基礎資料とするため、「国民健康・栄養調査」を実施しています。今回の報告書は、平成2311月に実施した調査結果を取りまとめたものです。

調査内容は、毎年調査する項目として、身体状況、栄養摂取状況、食生活、身体活動・運動、休養(睡眠)、飲酒、喫煙、歯の健康等に関して把握するとともに、平成23年調査では、健康日本21(第二次)に先駆けて、健康と社会経済的要因の関係を把握するために、近年摂取量が減少している生鮮食料品の入手状況に着目しました。その結果、生鮮食品(野菜、果物、魚、肉等)の入手を控えたり、入手できなかった理由は、「価格が高い」が最も多いことなどが明らかになりました。

調査の対象は、平成23年国民生活基礎調査(2,000単位区内の約57千世帯及び世帯員約147千人)において設定された単位区内の世帯の世帯員で、平成23111日現在で満1歳以上の者としています。

無作為抽出された300単位区のうち調査の協力が得られた世帯数は3,412世帯で、対象者数は、身体的状況調査6,914(男性3,159、女性3,755)、血液検査3,557(男性1,463、女性2,094)、歩数測定6,712(男性3,052、女性3,660)、栄養摂取状況調査8,247(男性3,839、女性4,408)、生活習慣調査7,047(男性3,230、女性3,817)です。

地域ブロック別状況(栄養摂取状況調査対象者、東北は東日本大震災被災3県を除く)は、北海道491、東北247、関東Ⅰ2,039、関東Ⅱ816、北陸419、東海1,208、近畿Ⅰ1,055、近畿Ⅱ196、中国582、四国245、北九州548、南九州401です。

結果の概要は、①食生活に関する状況、②身体活動・運動に関する状況、③喫煙に関する状況、④飲酒に関する状況、⑤休養等に関する状況、⑥身体状況及び糖尿病等に関する状況、⑦歯の健康に関する状況、⑧健康寿命や地域のつながりに関する状況、に分けてまとめられており、この中で、「身体状況及び糖尿病等に関する状況」及び「歯の健康に関する状況」は次の通りです。

 

<身体状況及び糖尿病等に関する状況>

1.肥満及びやせの状況

肥満者(BMI25)の割合は、男性30.3%、女性21.5%であり、前年と比べて男女ともその割合は変わらない。

やせの者(BMI18.5)の割合は、男性4.6%、女性10.4%であり、前年と比べて男女ともその割合は変わらない。

2.糖尿病が強く疑われる者の状況

糖尿病が強く疑われる者の割合は、男性15.7%、女性7.6%であり、前年と比べて男女とも変わらない。

3.糖尿病の指摘及び治療に関する状況

糖尿病といわれたことがある者の割合は、男性15.7%、女性8.6%である。

そのうち、糖尿病の治療を「これまでに治療を受けたことがない」と回答した者の割合は、男性27.7%、女性25.6%であり、「過去に受けたことがあるが、現在は受けていない」と回答した者の割合は、男性11.3%、女性9.8%である。

4.血圧に関する状況

収縮期(最高)血圧の平均値は、男性135.0mmHg、女性128.0mmHgであり、前年と比べて男女とも変わらない。また、収縮期(最高)血圧が140mmHg以上の者の割合は、男性36.9%、女性27.4%で、前年と比べて男女とも変わらない。

5.血中コレステロールに関する状況

血清総コレステロールの平均値は、男性196.7mg/dl、女性206.2mg/dlであり、前年と比べて男性は減少しているが、女性は変わらない。また、血清総コレステロールが240mg/dl以上の者の割合は、男性10.2%、女性16.4%で、前年と比べて男性は減少しているが、女性は変わらない。

 

<歯の健康に関する状況>

1.入れ歯の使用状況

食事の時に、いつも入れ歯を使っている者の割合は、70歳以上で60.1%である。

2.歯科健康診査や専門家による口腔ケアの受診頻度

歯科健康診査や専門家による口腔ケアの受診頻度は、「半年に1回以上」と回答した者の割合が21.9%であり、「1年に1回程度」と回答した者の割合が26.5%である。

3.咀嚼の状況

普段食べるときに、何でもかんで食べることができる者の割合は88.0%であり、よくかんで味わって食べている者の割合は77.1%である。

 

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/h23-houkoku.html

2013/03/14(木) 10:39