患者団体との協働に関するガイドライン 日本製薬工業協会が策定
日本製薬工業協会は、1月16日の総会において、「患者団体との協働に関するガイドライン」を策定し、4月1日から実施することを決定しました。
内容は次の通りです。
製薬企業の使命は、優れた医薬品を開発・供給することにより、世界の人々の福祉と医療の向上に貢献し、健康で質の高い生活の実現に寄与することです。このためには、患者さんの求めるニーズや悩みを理解することが必要となっており、患者団体との積極的かつ継続的な協働の機会が増えてきました。
会員会社は、患者団体とのあらゆる協働において、高い倫理観を持ち、患者団体の独立性を尊重します。また、患者団体との協働の目的と内容について十分に相互理解するよう努めます。このため、「患者団体との協働に関するガイドライン」を下記のとおり策定しました。患者団体と協働する会員会社は、本ガイドラインを参考に自社の指針を策定し、自社における行動基準とします。
記
1.相互理解
会員会社は、患者団体との協働を、それぞれの見解や判断を尊重した相互理解のもとに行います。
2.信頼関係の構築
会員会社は、患者団体と対等な関係で信頼関係を構築し、共通の目的の実現に向けてそれぞれの役割を果たします。
3.患者団体の独立性の尊重
会員会社は、患者団体の独立性を尊重します。
4.透明性の確保
会員会社は、金銭的支援等についてその情報を公開し、透明性
を確保します。
5.書面による合意
会員会社は、患者団体との協働における活動項目や資金提供等については、その目的・内容等について、書面による合意を交わし、記録に残します。
6.製品の広告・宣伝の禁止
会員会社は、患者団体に対し、医療用医薬品の広告・宣伝を
行いません。
7.影響力行使の禁止
会員会社は、患者団体に対し、企業の利益のために患者団体の出版物の内容、発言等に影響力を行使することは行いません。
8.資金源の多様性の推奨
会員会社は、単独の支援者となることを条件とする支援は行いません。患者団体が活動のための資金を複数の提供元から調達することを推奨します。
9.適正な支援
会員会社は、患者団体に対する支援にあたってはその目的に相応しい会場および開催地とするなど、適正に支援を行います。
詳細は、製薬協ホームページのニュースリリースで見ることができます。