一般用医薬品販売制度定着状況の調査結果を公表 厚生労働省
厚生労働省は、12月21日、「平成23年度一般用医薬品販売制度定着状況の調査結果」を公表しました。
厚生労働省では、平成21年6月に施行された一般用医薬品の販売制度の定着状況等について、一般消費者の立場から点検・調査する「一般用医薬品販売制度定着状況調査」を平成21年度から毎年度実施しており、このほど、平成23年度の調査結果がまとまったため公表したものです。
今回の調査結果では、全体として制度の定着が進みつつある傾向は示されています。しかし、一定の割合で第1類医薬品の販売の際に、説明を文書を用いて行っていない事例や、郵便等販売により離島居住者・継続使用者以外の者に第2類医薬品を販売している事例があるなど、依然として制度の定着が十分でない事項も残されていると考えられます。
このため、厚生労働省では、地方自治体が関係団体に対し、より一層の制度の遵守の徹底等を図るよう通知を発出しました。
【調査結果のポイント】(カッコ内は昨年度の結果)
<薬局・薬店の店舗販売に関する調査>
○ 第1類医薬品の購入の際に「説明があった」のは95.1%(90.6%)。そのうち、「文書を用いて詳細な説明があった」のは55.2%(31.5%)、「文書を渡されたが詳細な説明はなかった」又は「口頭のみでの説明だった」のは39.9%(62.0%)。
※第1類医薬品の販売時には薬剤師が文書を用いて適正使用に必要な情報を説明しなければならない。
○ 第1類医薬品に関する相談に対して「適切な回答があった」のは95.1%(75.2%)。
○ 第2類医薬品に関する相談に対して「適切な回答があった」のは92.6%(84.7%)。
<郵便等販売に関する調査>
○ 離島居住者・継続使用者でない調査員が第2類医薬品を郵便等販売により「購入できた」のは55.7%(67.4%)。
※薬局等は、離島居住者・継続使用者を除き、第2類医薬品を郵便等販売することはできない。今回、離島居住者・継続使用者でない調査員が調査を実施。
【調査内容】
(1)薬局・薬店の店舗販売に関する調査:調査員が一般消費者の立場で、全国6,153件の薬局・店舗販売業者の店舗を訪問し、一般用医薬品の販売制度に係る事項を中心に、店舗での販売状況等について調査(調査期間は平成23年11月~12月)。主な調査項目は①医薬品のリスク分類別の陳列状況、従事者の名札着用状況、②店舗での情報提供、相談対応の状況 など。
(2)郵便等販売に関する調査:ウェブ上で一般用を取り扱っている医薬品販売サイト213件を対象として、一般医薬品に関するウェブ上の情報記載、郵便等販売の状況等を調査。
(3)配置販売に関する調査:調査員が調査期間中に配置販売業者の訪問を受けた事案(51件)について、陳列状況、相談対応の状況等を調査。
なお、詳細については厚生労働省のホームページで見ることができます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/2r9852000002rnaf.html