長期収載品の薬価のあり方等で中間とりまとめ 中央社会保険医療協議会
中央社会保険医療協議会の第235回総会は、12月19日に開催され、長期収載品の薬価のあり方等について中間とりまとめ案が示され、了承されました。内容は次の通りです。
後発医薬品と先発医薬品の薬価の差、長期収載品(先発医薬品)の薬価及び後発医薬品への置き換えについて、平成24年度薬価制度改革以降6回にわたって議論が行われた。関係業界からの意見聴取も踏まえ、「次期薬価制度改革」に向けて、長期収載品の薬価のあり方について以下の通り中間とりまとめを行った。
1.後発医薬品と先発医薬品の薬価の差について
イ)市場実勢価格を反映することを原則とした上で、先発医薬品と後発医薬品の薬価の差が存在することを許容することとする。
ロ)なお、以下の指摘に関しては、今後の議論の中で検討することとする。
・最初に後発医薬品が出たときの先発医薬品と後発医薬品の薬価の差はどの程度が適正かについて
2.長期収載品(先発医薬品)の薬価及び後発医薬品への置き換えについて
イ)長期収載品の薬価については、市場実勢価格を反映することを原則とするが、一定期間を経ても後発品への適切な置き換えが図られていない場合には、特例的引き下げを行い、薬価を見直すというルールを導入することとする。
また、新薬創出・適応外薬解消等促進加算について、その効果を十分に検証した上で、導入についても併せて議論することとする。
ロ)なお、以下の指摘に関しては、今後の議論の中で検討することとする。
・試行導入した新薬創出・適応外薬解消等促進加算の効果を踏まえた上で、長期収載品の薬価をどこまで引き下げることが可能であるかについて
・「初めて後発品が薬価収載された既収載品の薬価の改定の特例」の引き下げ幅について
ハ)後発医薬品への置換えについては、今後、後発品置換え率を指標として用いることとする(後発医薬品置換え率:〔後発品の数量〕/〔後発品のある先発品の数量〕+〔後発品の数量〕)。
また、今後も後発品の積極的な使用を促進することとし、当面の目標としては、当該指標を用いた上で、例えば、今の日本に近いフランス等の後発品置換え率が参考になるとの意見があった。
なお、目標とする場合は、まず欧米の価格及び後発品置換え率の関係について確認すべきとの意見があった。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002pvka.html