沢井製薬がジェネリック医薬品に関する意識調査の結果を公表
沢井製薬は、12月11日、患者さん・医師・薬剤師を対象としたジェネリック医薬品に対する意識調査の結果を公表、ホームページのニュースリリースに掲載しました。「ジェネリックを体験したことのある患者さんが50%を突破~しかしながら、説明することも患者さんから質問を受けることもない薬剤師がいまだ22.0%」と明らかにしています。
沢井製薬は、2012年10月26日~30日の5日間、過去3ヶ月以内に薬を処方・調剤された患者さん400名、医師300名、薬剤師300名を対象に、ジェネリック医薬品に対する意識調査を実施しました。沢井製薬では、ジェネリック医薬品の環境変化を調べるため、毎年10月~11月頃に定点調査として実施しています。
調査対象は、患者さんは過去3ヶ月以内に薬を処方・調剤してもらった30~60代の男女400名、医師は全国の30~60代男女の医師300名(勤務医200名、開業医100名)、薬剤師は全国の20~60代男女の薬剤師300名(病院・診療所勤務100名、保険薬局勤務200名)で、インターネット調査により実施しました。
調査結果の概要は次の通りです。
◆ ジェネリック医薬品を使用・服用したことがある患者さんが50%を突破~2012年4月(制度改正)以降に初めてジェネリックを使用・服用した患者さんも14.1%と確実に増加
ジェネリック医薬品を使用・服用したことがある患者さんは50.5%と半数を突破しました。中でも制度改正の行われた2012年4月以降に初めてジェネリック医薬品を使用・服用した患者さんが、14.1%(2012年7月:8.1%)となり、制度改正を機に確実にジェネリック医薬品の利用が広がっていることがうかがえます。
◆ 以前と変わらずジェネリック医薬品について説明されていない患者さんは45.7%、積極的に説明することも患者さんから質問されることもない薬剤師も依然22.0%
医療機関で薬をもらう際、薬剤師からジェネリック医薬品の説明を受ける機会について尋ねたところ、「説明される機会が増えた」患者さんは15.8%、「以前と変わらず説明されている」方も含めると40%近くの方が説明を受けていると回答しています。その一方で、「以前と変わらず説明されていない」とする患者さんが45.7%という現状も浮き彫りとなりました。
また、医師・薬剤師に対するジェネリック医薬品の処方・調剤希望では、自ら希望したり、医師・薬剤師から薦められたりして、ジェネリック医薬品という選択肢を得た患者さんも多い一方で、「希望したことも、医師・薬剤師から薦められたこともない」患者さんが32.2%(2011年11月:42.0%、2012年7月:39.8%)と着実に減少しつつも、いまだ多く存在していることが分かりました。
2012年4月の制度改正が薬剤師による患者さんへのジェネリック医薬品の説明にどのような影響を与えたかを確認するため、「患者さんにジェネリック医薬品について説明する際の状況」について、2012年3月以前と最近の状況を比較しました。
「自ら積極的に説明することが多かった」薬剤師が37.7%から43.0%へ増加し、「患者さんから質問されて説明することが多かった」薬剤師は36.7%から35.0%へと減少するなど、受動的ではなく、能動的に説明する薬剤師が着実に増えていることが分かりました。
しかしながら、「積極的に説明することも患者さんから質問されることもほんどなかった」薬剤師が22.0%おり、ジェネリック医薬品を積極的に説明していない薬剤師(「質問されて説明することが多い」+「説明することも質問されることもなかった」の合計)が57.0%と、薬剤師間でジェネリック医薬品に対する取り組みに差が生じていることが分かりました。