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平成23年患者調査の概要を発表 厚生労働省

厚生労働省は、1127日、「平成23年患者調査の概要」を公表しました。

この調査は、病院及び診療所(以下、医療施設)を利用する患者について、その傷病状況等の実態を明らかにし、医療行政の基礎資料を得ることを目的として実施したもので、全国(宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除く)の医療施設を利用する患者を対象とし、層化無作為により抽出した医療施設における患者を客体としました。

病院は6,428施設で、客体数は入院・外来が202.5万人、退院101.0万人、一般診療所が5,738施設で、客体数は入院・外来が28.3万人、退院1.0万人、歯科診療所が1,257施設で、客体数は入院・外来が2.7万人です。

概要は、1.推計患者数、2.受療率、3.退院患者の平均在院日数等、4.主な傷病の総患者数で構成されています。

1.推計患者数

調査日に全国(宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除く)の医療施設で受療した推計患者数は、「入院」1,341.0千人、「外来」7,260.5千人である。

(1)施設の種類・性・年齢階級別

「入院」1,341.0千人について、施設の種類別にみると「病院」1,290.1千人、「一般診療所」50.9千人、性別にみると「男」613.6千人、「女」727.5千人、年齢階級別にみると「65歳以上」914.9千人、「75歳以上」661.6千人となっている。

「外来」7,260.5千人について、施設の種類別にみると「病院」1,659.2千人、「一般診療所」4,238.8千人、「歯科診療所」1,362.5千人、性別にみると「男」3,062.5千人、「女」4,198.0千人、年齢階級別にみると「65歳以上」3,329.9千人、「75歳以上」1,829.9千人となっている。

(2)傷病分類別

入院患者

入院患者を傷病分類別にみると、多い順に「精神及び行動の障害」282.3千人、「循環器系の疾患」251.3千人、「新生物」150.6千人となっている。

病院では、「精神及び行動の障害」280.6千人、「循環器系の疾患」241.6千人、「新生物」147.8千人の順となっている。一般診療所では、「循環器系の疾患」9.6千人、「損傷、中毒及びその他の外因の影響」6.7千人、「筋骨格系及び結合組織の疾患」5.0千人の順となっている。

外来患者

外来患者を傷病分類別にみると、多い順に「消化器系の疾患」1,300.3千人、「筋骨格系及び結合組織の疾患」1,001.8千人、「循環器系の疾患」948.3千人となっている。

病院では、「循環器系の疾患」250.7千人、「筋骨格系及び結合組織の疾患」189.3千人、「新生物」77.0千人の順となっている。一般診療所では、「筋骨格系及び結合組織の疾患循」812.5千人、「循環器系の疾患」697.6千人、「呼吸器系の疾患」606.2千人の順となっている。

(3)病床の種類別

入院患者を病床の種類別にみると、病院では、「精神病床」293.4千人、「療養病床」286.6千人、「一般病床」707.2千人、一般診療所では、「療養病床」12.7千人となっている。

これを傷病分類別にみると、病院の一般病床では、「新生物」138.7千人、「循環器系の疾患」114.5千人、療養病床では、「循環器系の疾患」125.8千人、「神経系の疾患」35.5千人が多くなっている。

(4)在宅療養の状況

調査日に在宅療養を受けた推計患者数は110.7千人であり、これを施設の種類別にみると、「病院」15.3千人、「一般診療所」78.9千人、「歯科診療所」16.5千人となっている。

在宅医療の種類別にみると、総数では「往診」35.7千人、「訪問診療」67.2千人、「医師・歯科医師以外の訪問」7.8千人となっている。

(5)来院時の状況

来院時の状況をみると、救急の受診による推計患者数は、「入院」270.3千人(入院総数に対する割合20.2%)、「外来」45.7(外来総数に対する割合0.8%)となっている。

これを施設の種類別にみると、入院では、「病院」263.4千人、「一般診療所」6.9千人であり、それぞれの総数に対する割合は20.4%13.6%となっている。外来では、「病院」37.1千人、「一般診療所」8.6千人であり、それぞれの総数に対する割合は2.2%0.2%となっている。

また、救急の受診の状況別にみると、救急車により搬送された推計患者数は、「入院」38.6千人(入院「救急の受診」に対する割合51.3%)、「外来」15.3千人(外来「救急の受診」に対する割合33.4%)となっている。

(6)入院(重症度等)の状況

入院(重症度等)の状況をみると、「生命の危険がある」5.8%、「生命の危険は少ないが入院治療を要する」73.8%、「受け入れ条件が整えば退院可能」13.5%、「検査入院」1.1%となっている。「受け入れ条件が整えば退院可能」は年齢階級が上がるに従い多くなっている。

4.主な傷病の総患者数

主な傷病についての全国(宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除く)の総患者数は、「悪性新生物」1,526千人、「糖尿病」2,700千人、「高脂血症」1,886千人、「高血圧性疾患」9,067千人、「心疾患(高血圧性のものを除く)1,612千人、「脳血管疾患」1,235千人となっている。

 

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/11/index.html

2012/11/28(水) 15:46