ファイザーが処方薬の飲み残しで意識・実態調査
ファイザーは、生活習慣病患者300名及び医師100名、薬剤師100名の計500名を対象に、処方薬の飲み残しに関するインターネット調査を実施し、11月13日にその結果を発表しました。
平成24年春の診療報酬改定において、薬剤師による「残薬の確認」が新たに算定要件として加えられてから半年以上が経過しました。約500億円分とも言われる飲み忘れ等による薬の無駄をなくして医療費削減に繋げることを目的に導入された「残薬の確認」制度は、患者の服薬アドヒアランスを高めてQOLの向上につながるものとしても、導入前から注目されていました。特に、自覚症状がない中で長期間の服薬が求められることが多い生活習慣病患者に対しては、飲み残しを明らかにし、医師と薬剤師が連携して対処することによる効果が高いと期待されています。
そこで、ファイザーでは、「残役の確認」導入後半年を経て、飲み忘れに対する生活習慣病患者および医師、薬剤師の意識・実態がどのようになっているかを明らかにするために、今回の調査を実施しました。調査期間は10月18日~10月19日です。
※ アドヒアランス:患者が積極的に治療方針の決定に参加し、了承することで正しく服薬すること
今回の調査によって主に次のことが明らかになりました。(数値は小数点第2位以下を四捨五入)
<生活習慣病患者の薬の飲み忘れについての意識と実態>
■ 46.3%もの患者が生活習慣病の薬を飲み忘れることがある。理由は「うっかり」が75.5%に達し、60.4%が数日飲み忘れても問題ないと考えている。
■ 処方薬の飲み残しがひき起こす合併症の発症リスクの認識は25.9%に止まる。薬剤コストについても自身の薬剤費の無駄遣い19.4%、国の医療費増3.6%と低い認識
<生活習慣病治療薬の服用に対する自己判断の実態>
■ 生活習慣病の薬について、自分の判断で服用量を減らしたり、服用を中止したことのある患者が18.3%存在
<患者と薬剤師の残薬確認についての意識差>
■ 薬を飲みきれずに余らせたことがある患者は30.3%に達する。背景として今年の4月以降に「残薬の確認」を受けたと答えた患者が24.0%に止まっている現状
■ 一方、薬剤師は91.0%が「残薬の確認」を行っていると回答
<不十分なお薬手帳の活用状況>
■ 患者のお薬手帳の認知度は99.0%も、薬の処方時にお薬手帳をいつも持参している患者は46.6%、一方、全ての患者の服薬管理にお薬手帳を活用している薬剤師も49.0%で、十分にお薬手帳が活用されていない状況
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/index.html