サノフィ・アベンティスが生活習慣病指導支援システムの提供を開始
サノフィ・アベンティス株式会社は、一般社団法人久山生活習慣病研究所と株式会社野村総合研究所(NRI)が共同研究により開発した生活習慣病指導支援システム 新「健康みらい予報」のCD-ROMを、5月から医療従事者に対して提供を開始しました。
「健康みらい予報」は、久山生活習慣病研究所による久山町研究の結果を基に、2009年にNRIが同研究所と共同で医師向けに開発したCD-ROM形式のコミュニケーションツールです。このツールは、個人ごとの疾患の発症リスクを算出するとともに、特定の検査項目の値が上下したときの生活習慣病の発症リスクをシュミレーションすることが出来るものです(特許出願中)。
2009年の開発以来、「健康みらい予報」は生活習慣病の改善のために活用されてきましたが、今回、サノフィ・アベンティスは、そのツールに血糖値(HbA1c)インジケーターと心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病の発症レベルを予測する機能を付加した新バージョンを採用しました。この新機能により、医療従事者は、患者さんの糖尿病などの生活習慣病の発症リスクがどの程度あるかについての評価結果を患者さんと共有し、患者さんの糖尿病治療に対する理解の向上につなげ、改善目標を一緒に設定することが出来るようになります。
日本において生活習慣病患者は増加し続けており、特に糖尿病患者数は2011年に1,067万人を超え、世界でも6番目に多い患者数となっています。また大規模国際研究によると、北米や欧州地域に比べ、日本は血糖値の管理状態が良くない糖尿病患者が多いことが報告されています。さらに国内外の大規模調査の結果により、血糖値が高い状態が続くと脳梗塞や虚血性心疾患という心血管病の発症リスクを上昇させることが医学的に知られており、糖尿病患者に対して血糖値管理の重要性を伝え、血糖値低減による心血管病リスクの改善について意識を高めてもらうことが重要となっています。今回追加された「健康みらい予報」の新機能は、それらの重要性を訴える目的で設計されました。
サノフィ・アベンティスは、経口血糖降下剤とインスリン製剤の両製剤を提供する製薬会社として、今後も糖尿病患者さんやその予備群の方々が必要とされる情報を提供し、糖尿病のトータルケアに一層貢献していきます。