ジェネリック医薬品安定供給で特別チーム検討結果を公表 日本ジェネリック製薬協会
日本ジェネリック製薬協会は、3月23日、安定供給特別チームの検討結果を発表しました。
同協会では、ジェネリック医薬品の安定供給を一層確実なものとするため、流通適正化委員会内にジェネリック医薬品安定供給特別チームを設置し、検討を重ねてきたもので、検討結果を受けてジェネリック医薬品の安定供給に係る取り組みを強化しました。
厚生労働省が平成19年に策定した「ジェネリック医薬品の安心使用促進アクションプログラム」(アクションプログラム)の目標の多くは達成済みとなりましたが、安定供給の目標の一つである「品切れの根絶」には至っていないことから、一層のジェネリック医薬品(GE)の安定供給を図るため、平成22年12月に日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)の流通適正化委員会内に安定供給特別チームを設置し、検討を行ってきました。
このたび、その検討結果がまとめられたため、GE薬協は、この検討結果に基づき必要な対応をとることとしました。
特別チームにおいては、GEを安定的に供給し、供給不安による流通上の支障や医療への影響を未然に防止するため、必要な対応について検討を行いました。
品切れを防止するためには、これまでに発生した品切れの事例を調査・分析し、その原因を解明したうえで、その原因を排除するための対策をとる必要があります。
特別チームでは、信頼性向上プロジェクトが平成22年に策定した「品切れ防止のための留意点」に原因排除の方策を反映するため、これまでに発生した品切れの原因を詳細に分析し、それぞれの原因に応じた対応策を検討しました。
また、会員各社が安定供給上特に注意を払う必要のある「要注意品目」をリストアップする場合の参考に資するため、事例分析の結果から、品切れを起しやすい「要注意事象」を整理しました。
<安定供給に向けての対応策>
(1)GE薬協としての取り組み
①製品在庫管理者連絡会の設置
②「品切れ防止のための留意点」の改訂等
③原薬等製造原料の安定的確保対策
④供給情報の提供
⑤会員各社の取り組み状況の把握
(2)会員企業における取り組み
①「品切れ防止のための留意点」の遵守と安定供給マニュアルの作成
②対応レベルの設定
③要注意品目のリスト化
④供給情報の提供
GE薬協では、「特別チームの検討途上、中医協においてGEの使用促進が検討されてきたが、この議論においてもGEの安定供給に対する懸念が指摘されており、こうした懸念を払拭するためにもこの報告書に沿った対応が求められる。また、平成24年4月の診療報酬、調剤報酬の改定においては、医療保険制度上の使用促進策が実施されるところであり、今後急激な需要の拡大が予想されることから、こうした需要拡大に十分に応え、安定供給を図ることがGEの信頼確保にとって極めて重要である」として、会員に安定供給に努めるよう要請しています。