matsuda's blog

顧みられない熱帯病制圧に向けて新たなコミットメントを表明 エーザイが参加

エーザイは、130日、世界製薬大手13社の一員として、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、世界保健機構(WHO)、米国および英国政府、世界銀行、および顧みられない熱帯病(Neglected Tropical DiseasesNTDs)の蔓延国政府とともに、過去最大の国際官民パートナーシップを構築し、2020年までにNTD10疾患の制圧に向けて共闘していくという共同声明「ロンドン宣言」を発表しました。

エーザイは、新興国や開発途上国に事業が拡大される大グローバリゼーション時代において、NTDsを含む医薬品アクセス問題に対する方針を定め、積極的に取組んでいます。これらの国々の健康福祉の向上により、経済の発展や中間所得者層の拡大に寄与することは、将来の市場形成への長期的な投資であると考えており、日本の製薬企業として唯一このパートナーシップに参加しています。ロンドン宣言のもと、WHOとのリンパ系フィラリア症制圧プログラムへの支援について、WHOの制圧目標である2020年まで支援期間を延長し、DEC(ジエチルカルバマジン)22億錠をWHOに無償で提供する契約に調印しました。

リンパ系フィラリア症の治療には3種類の駆除剤が用いられますが、そのうちの一つであるDECは世界的に供給不足状態にあり、同疾患の制圧に向けた大きな障害となっています。エーザイは、WHO基準の品質が保証されたDECをインド・バイザック工場で生産し、「プライス"ゼロ"」のエーザイ製品として提供するとともに、責任をもって安全性情報の収集・提供を行います。過去、製薬企業が熱帯病制圧プログラムのみを目的として医薬品を新たに承認申請し、生産・供給した事例はありません。同社は、2013年からDECの供給を開始し、このプログラムを通して2020年までに2.5億人の開発途上国の人々にお届けする計画です。

また、エーザイとWHOのリンパ系フィラリア症制圧支援契約に則り、同社製造のDECを提供開始する2013年まで、サノフィとビル&メリンダ・ゲイツ財団とともに、DEC安定供給に向けた1億2千万錠のDECWHOに無償提供することもあわせて決定しました。製薬企業2社がビル&メリンダ・ゲイツ財団とともに、一つの医薬品を供給支援するという初めてのパートナーシップモデルです。

エーザイは、「今後もヒューマン・ヘルスケア企業として顧みられない熱帯病や医薬品アクセス問題といったグローバルな健康・医療問題の解決に向けて積極的に取り組み、世界の患者様とご家族のベネフィット向上に貢献していきます。」としています。

 

http://www.eisai.co.jp/index.html

2012/02/03(金) 13:59