子どもの花粉症が増加 ロート製薬が調査
ロート製薬は、2011年11月、12月、花粉症対策への啓発を目的に、0~16歳の子どもを持つ父母を対象とした「子どもの花粉症」アンケート調査を実施しました。この調査は2006年にも実施しており、2月1日、今回の調査との比較も合わせて分析結果を発表しました。
調査はインターネットによるアンケートで、「小児花粉症の実態を知っていただくことで花粉症対策の啓発に役立てる」ことを目的として、2006年は3月8日~14日と3月24日~28日、2011年は11月11日~16日と12月21日~26日に、0~16歳の子どもを持つ父母(2006年8505人、2011年4096人)を対象に実施しました。
1)子ども花粉症は、2006年30.2%→2011年35.6%に増加。16歳以下の3人に1人が花粉症。
自分の子どもが花粉症だと感じている人は、2006年30.2%から2011年では35.6%となり、5.4ポイント増加しました。またこの中で、花粉症に加えて通年性アレルギー性鼻炎を併発していると感じている人も2006年8.6%→2011年11.2%に増加しました。
2)花粉症の子どものうち82.1%が「10歳以下」で発症。
子どもが花粉症を発症している親を対象に、発症したと思われる年齢を聞いたところ、「10歳以下」を選んだ人の総計は82.1%。2006年の75.4%と比べ増加しました。
3)父母の発症率は5年で横ばい傾向。しかし親が花粉症の子どもの発症率は増加傾向。
「父母のどちらかが花粉症」「両親ともに花粉症」の人は、2006年66.0%→2011年65.6%とほぼ変動していません。しかし、「父母のどちらかが花粉症の子どもの花粉症」(2006年34.6%→2011年41.6%)、「両親ともに花粉症の子どもの花粉症」(2006年49.5%→2011年54.1%)はともに増加傾向にあります。
4)子どもに花粉症の症状が出ている季節は、「4~5月」が最多62.9%。
1年のうち子どもの花粉症の症状が出ていると感じる季節を聞いたところ、「4~5月」(62.9%)、「2~3月」(56.1%)、「8~10月」(12.7%)という結果になりました。
5)「自分で目薬をさせない」「マスクを嫌がる」・・・子どもの花粉症は対策が困難で深刻。
子どもの花粉症についてのエピソードを聞いたところ、「マスクを嫌がる」「鼻水をうまくかめず中耳炎になりかけた」「保育園のお散歩で症状がひどくなる」など、親としては深刻な声が多数寄せられました。
また、アンケート結果について、小児アレルギーの専門医からは、「花粉症の低年齢化は進んでおり、集中力の低下など"生活の質"への影響が懸念されています。自然治癒が困難な花粉症状は、乳幼児期から花粉回避するなど発症予防が大切」とのアドバイスを得ています。