matsuda's blog

日本医師会が24年度診療報酬・介護報酬改定で見解

日本医師会は、1222日、定例記者会見で「平成24年度診療報酬・介護報酬改定についての見解」を発表しました。

見解は次の通りです。

 

平成24年度の診療報酬・介護報酬改定では、診療報酬全体でプラス0.004%、診療報酬本体1.38%、医科本体では、1.55%引き上げられることに、また、介護報酬は1.2%引き上げとなりました。

今般の診療報酬改定におけるプラス改定は、野田総理大臣が就任前の8月に平成24年度診療報酬改定について「基本的にマイナスはない」と発言されたことをまさに実行されたものと考えます。また、医師の疲弊、産科医療・小児医療・救急医療等、地域医療の崩壊を少なからず食いとめるものであると確信しております。厚生労働省政務三役を含め、関係者の皆様のご尽力に深く感謝申しあげます。

日本医師会はこれまで、東日本大震災の医療復興を第一義と考え、同時全面改訂見送りの要請を行い、不合理な診療報酬項目の是正等について働きかけを行いました。

しかしながら、議論を重ねるたび、財源の問題が大きな障壁となっていたことは事実です。そのようななか、プラス改定を獲得することが出来た背景には民主党議員の多大なご尽力を忘れてはなりません。診療報酬引上げに向け、「厚生労働部門会議」において、前回改定を下回らない引き上げを要求いただき、民主党として政府に要望いただいたことは、私ども日本医師会の大きな支えとなりました。

このような民主党の活動の背景には、国民の求める安心、安全な医療提供体制の構築を望む切実な思いがあったことは言うまでもありません。

 

一方、わが国の地域医療の機能維持のためには、診療報酬だけではなく、介護報酬についても同様に重要と考えます。

特に介護報酬に関しては、介護従事者の処遇改善交付金が今年度末までとされており、その財源を介護報酬で手当てをするべきとされました。

今般の介護報酬改定において、処遇改善交付金を含めた引き上げがなされたことは、これまで進めてきた処遇改善の取り組みが逆行することなく、サービスを利用する国民に対する介護の質の低下が免れたことのみならず、これまで厳しい処遇のなか献身的に活動されてきた介護従事者を支えるものと確信しております。

 

今般の診療報酬・介護報酬改定に際しては、関係各方面の適切なご判断をいただき改めて感謝申しあげるとともに、都道府県医師会、郡市区医師会の強力な後押しが、日本医師会の大きな原動力となりました。このことについて、御礼申しあげます。

私たち日本医師会は、すべての医師を代表し、国民の生命と安心を守る組織です。その責任と誇りの下、これまで以上に医療再生のため、全力で取り組んでいく所存です。

 

http://www.med.or.jp/

2011/12/27(火) 10:27