matsuda's blog

不合理な診療報酬項目の見直しで 日本医師会が発表

日本医師会は、1012日の定例記者会見で、「不合理な診療報酬項目の見直し」について発表しました。

日本医師会は、519日、当時の細川厚生労働大臣へ「2012年度の診療報酬・介護報酬同時改定について」の申し入れを行った際、不合理な診療報酬、介護報酬については、留意事項通知や施設基準要件の見直しなどを行うことを求めましたが、改めて基本方針を示し、診療報酬是正の要望をまとめたものです。

基本方針は、

①前回の診療報酬改定の結果、医療費が大規模病院に偏在し、地域医療がまさに危機的状態に瀕していることから、診療所、中小病院に係る診療報酬上の不合理を重点的に是正する。

②被災地では、患者、医療従事者が大きく移動しており、人員配置基準を満たせなくなっている医療機関が少なくない。また、その影響は全国に波及している。当面の間、人員や施設に関する基準の緩和を実施し、今回改定では、施設基準等を要件とする新たな診療報酬項目は創設しない。

としており、

必要な医療制度改革について、医療提供体制上に生じている歪みを是正するための機能の見直し(たとえば地域医療支援病院や特定機能病院のあり方の見直し)を行うこと、一方で、被災地をはじめとする医療現場の混乱を避けるため、医療制度改革につながる新たな診療報酬の創設は行なわないことを示しています。

そして、地域ブロックからの意見、社会保険診療報酬検討委員会からの意見、基本診療料のあり方に関するプロジェクト委員会および医療と介護の同時改訂に向けたプロジェクト委員会の議論-などをもとに、不合理な診療報酬項目の見直しについて検討を進めてきましたが、そのうち、特に緊急性、重要性が高い項目を整理したものです。

 要望の主な重点項目は次の通りです。

「初・再診料」:①再診料および地域医療貢献加算の見直し、②同一医療機関における複数科受診時の診療科別の評価

「入院料等」:③入院中の患者の他医療機関受診の取扱いの見直し、④有床診療所の入院基本料の引き上げ、⑤療養病棟入院基本料において複数の疾患等を合併している場合の医療区分の引き上げ、⑥療養病棟入院基本料における認知機能障害加算の再評価、⑦療養病棟入院基本料の医療区分1の評価の見直し、⑧夜勤72時間ルールの緩和、⑨一般病棟入院基本料151の引き上げ

「医学管理等」:⑩特定疾患療養管理料における病床区分の見直し

「在宅医療」:⑪在宅療養支援診療所、在宅療養支援病院とそれ以外の在宅点数格差是正、⑫在宅ターミナルケア加算の見直し

「画像診断」:⑬コンピュータ断層診断の要件の見直し

「投薬」:⑭処方日数の適正化

 

http://www.med.or.jp/

 

2011/10/13(木) 15:35