22年度版調剤医療費の動向を報告 中医協総会
中央社会保険医療協議会の第198回総会は、10月5日に開催され、医療経済実態調査誤送付に伴うデーや検証報告などのほか、平成22年度版調剤医療費(電算処理分)の動向が報告されました。
調剤医療費は全数60,822億円、電算処理分60,389億円、処方せん枚数は全数76,169万枚、電算処理分75,636万枚、1枚当たり調剤医療費は全数7,985円、電算処理分7,984円で、調査結果のポイントは次の通りです。(いずれも電算処理分、電算化率99.3%)
○ 平成22年度の処方せん1枚当たり調剤医療費は、7,984円で対前年度比は▲0.6%。平成18年度以来4年ぶりの減少。
その内訳は、技術料が2,104円で全体の26.3%、薬剤料が5,867円で全体の73.5%であり、対前年度比は、技術料が4.7%の増加に対し、薬剤料は薬価引下げ等の影響を受け▲2.4%の減少となった。
○ 処方せん1枚当たり調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなり、75歳以上が10,008円で、0歳以上5歳未満3,149円の約3倍となっている。
○ 内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料伸び率は▲3.0%。
この伸び率を、「薬剤種類数」「投薬日数」「1種類1日当たり薬剤料」の3要素に分けてみると、「薬剤種類数」は1.2%、「投薬日数」は0.9%、「1種類1日当たり薬剤料」は▲5.0%となった。近年、3%以上の伸びを示していた「投薬日数」の伸び率が低下したこと、及び「1種類1日当たり薬剤料」が減少したことが、内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の減少につながった。
○ 後発医薬品の割合は、薬剤料ベースでは8.2%(前年度比1.3ポイント増)、数量ベースでは22.4%(同3.4%ポイント増)となっている。
○ 都道府県別の内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料は、石川県が7,016円と最も高く、佐賀県が3,915円で最も低い。
後発医薬品割合については、数量ベース、薬剤料ベースともに沖縄県が高く、それぞれ35.9%、12.5%となっている。一方、数量ベースでは秋田県が最も低く17.8%、薬剤料ベースでは徳島県が最も低く6.1%となっている。