企業合同で復興支援の基金設立 ロート製薬
ロート製薬は、9月21日、企業合同で取り組む復興支援「みちのく未来基金」設立を発表しました。
これは、カゴメ、カルビーとロート製薬が、東日本大震災において被災し両親またはどちらかの親を亡くされた子ども達の進学を支援するため、3社合同で奨学基金を設立することとしたものです。本奨学基金は、震災遺児それぞれの夢を実現できる全く新しい給付制度です。
被災状況の把握が進み、各種報道によりますと、東日本大震災において、両親を失った子どもが被災3県で200名超、どちらかの親を失った子どもの数は2,000名近いとも言われています。
甚大な被害をもたらした東日本大震災において、真に復興の礎となるのはこれから育つ次世代の若者たちであり、彼らが夢や希望を捨てずに育つことこそが復興の要と考えており、3社は、震災によりご両親もしくはどちらかの親を亡くされた震災遺児に対し、夢や目標を持ち続けながら成長できる環境整備をサポートすることで長期的に復興を支援することに民間企業として取り組んでいきます。
志を同じくする、業界の垣根を越えた企業同士が一体となって取り組むことで、支援の規模の拡大と継続を担保できることから、3社合同で基金を設立し運営していくことが、最善の方策であるとの判断に至りました。今回創設する基金の枠組みは、3社が中核となりますが、3社では、今後同じような志を持つ、全国の幅広い業種の企業や個人の方からの参加を期待しており、そのことで、基金の目的の達成も一層確実なものとなっていくと確信しています。
基金の法人名は、一般財団法人「みちのく未来基金」で、①高校卒業後の進学(学費)支援、②入学から卒業までに必要な入学金、授業料の全額負担、③返済不要、④他の奨学金との併用受給も可能、⑤給付対象者の人数の上限なし、⑥他の基金と比較して給付対象者が明確、⑦給付対象者の進路により、支援期間や金額が異なる、という特徴があります。
給付対象者は、2012年3月以降に高等学校を卒業し、進学を希望している「東日本大震災によりご両親を亡くされたか、どちらかの親を亡くされた生徒」で「大学、短期大学、専門学校などへの合格者」です。事情により他府県に転校した生徒も対象となります。
給付内容は、入学金および卒業までの授業料などの全額を給付し、返済の義務はありません。給付期間と条件は、①入学から卒業までの全期間(給付対象者の進路により異なる)、②年間の給付金上限は300万円、③留年、休学は特別の事情がない場合、給付を打ち切り。想定給付対象者数は、初年度は50名余り、その後の新規受給対象者は4年目以降常時200名前後と想定。基金の総額は25年間で40億円を想定しています。
財団事務所は、10月中旬に公立大学法人宮城大学震災復興産学支援センター内(〒981-3298 宮城県黒川郡大和町学苑1番地1)に開設される予定です。給付対象者の応募先・応募方法および寄付金の受付は「みちのく未来基金」準備事務局ホームページ(http://michinoku-mirai.org)へ。