保険薬局協会がジェネリック医薬品に関するアンケート調査結果を発表
日本保険薬局協会は、8月29日、会員法人向けに実施したジェネリック医薬品に関するアンケートの集計結果を発表、ホームページに掲載しました。
アンケート期間は7月20日~7月29日で、回答は62社です。
主な回答は次の通りです。
問1.ジェネリック医薬品の調剤に対するスタンス
ア 積極的に取り組んでいる 44社(71.0%)
イ 薬効によっては取り組んでいる 11社(17.7%)
ウ あまり積極的に取り組んでいない 6社(9.7%)
エ その他 1社(1.6%)
問2.問1でアを回答した理由(下記から選択、複数回答)
ア 調剤体制加算が見直されたから 31社(70.5%)
イ 薬剤師の職能向上につながるから 23社(52.3%)
ウ 患者の負担軽減につながるから 39社(88.6%)
エ 医療保険財政の改善につながるから 26社(59.1%)
問3.問1でイ、ウを回答した理由(下記から選択、複数回答)
ア ジェネリック医薬品使用増に伴う薬剤料の減少に不安 6社(35.3%)
イ ジェネリック医薬品の説明に時間がかかる 4社(23.5%)
ウ ジェネリック医薬品の備蓄増に伴う在庫負担が大きい 10社(58.8%)
エ ジェネリック医薬品の品質、有効性及び安全性に疑問がある 7社(41.2%)
オ ジェネリック医薬品の安定供給体制に不安がある 5社(29.4%)
カ ジェネリック医薬品の情報提供体制に不安がある 4社(23.5%)
キ 近隣の医療機関がジェネリック医薬品の使用に消極的 12社(70.6%)
・ 薬によっては先発品と値段にほとんど差がなく、逆に高くなってしまうことがあり、患者にとって変更するメリットがないため。
・ ジェネリック医薬品が銘柄指定で処方せんに記載されていることも多く、患者の負担減や医療費の改善に一定の貢献はできていると判断している。
問4.ジェネリック医薬品が普及しない阻害要因(自由記入)
総意見数79件
①処方元の要因によるもの 37件
②薬局の要因によるもの
売り上げ減少など経済的要因 8件
在庫負担増などの経済的要因 6件
薬剤師の意識等の人的要因 3件
③製薬企業等の供給者側の要因
品質、有効性、安全性などに問題 5件
安定供給に問題 5件
情報提供に問題 5件
その他 6件
④患者側の要因によるもの 4件
問5.ジェネリック推進について保険薬局として推進策のアイデア等(自由記入)
記載内容件数51件
①処方箋等に関する内容 15件
②経済的インセンティブに関する内容 9件
③情報提供等に関する内容 10件
④品質、供給等に関する内容 3件
⑤その他 14件
問6.ジェネリック医薬品の取扱いや変更調剤に関する今後のスタンス(下記から選択)
ア さらに増やしたい 24社(38.7%)
イ 後発医薬品調剤体制加算がより充実すれば増やしたい 23社(37.1%)
ウ 現状どおり 14社(22.6%)
エ 減らしたい 0社(0.0%)
オ わからない 1社(1.6%)
問7.後発医薬品調剤体制加算の算定基準についての考え(下記から選択、調剤報酬全体の財源は変わらないとして、引き上げ財源は他の調剤報酬からの捻出とする)
ア 基準も加点点数も現状のままでよい 21社(34.4%)
イ 基準をもっと細分化してほしい 8社(13.1%)
ウ 基準は現状のままで、加点点数のみ引き上げてほしい 8社(13.1%)
エ 現行の基準と加点点数を引き上げてほしい 7社(11.5%)
オ 抜本的な見直しをするべき 15社(24.6%)
カ その他 2社(3.3%)
・ ジェネリックが存在しない薬品を多く扱っている薬局は、後発医薬品調剤率を上げようがないので、算定基準についてそのあたりも考慮していただけると良いのではないでしょうか。
問8.ジェネリック加算取得状況
加算なし=895薬局、20%以上(6点)=513薬局、25%以上(13点)=416薬局、30%以上(17点)=932薬局