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塩野義製薬が中国製薬会社を買収

塩野義製薬は、81日、シンガポール証券取引所上場の中国製薬企業C&O Pharmaceutical Technology(Holdings)Limitedの買収を発表しました。

塩野義製薬は、C&O Pharmaceutical Technology(Holdings)Limited (設立:バミューダ諸島、副董事長兼総経理:Gao Bin)の筆頭株主であるLeo Star Development Limited(設立:英領バージンアイランド)およびGao Binとの間で、Leo StarおよびGao Binの保有するC&O株式193,480,000(発行済株式総数の約29.17%)のうち160,312,000(発行済株式総数の約24.17%)を取得することで合意しました。本件株式取得は、一定の前提条件が満たされること(または当該条件が塩野義製薬により放棄されること)を前提としています。また、本件株式取得後、塩野義製薬は合意内容およびシンガポール買収合併コードに基づき、C&Oの子会社化を企図した公開買付けを実施します。本件株式取得およびその後の公開買付けにおける取得価額総額は、一株あたりの買付価格を0.50シンガポールドルとして、約219百万シンガポールドル(143億円)となる予定です。

なお、Gao Binは本件実施後もC&Oの副董事長兼総経理として経営に従事し、Leo Star経由で間接的に保有する残りのC&O株式(発行済株式総数の約5%)は在任期間に亘って継続保有される予定です。また、C&O発行済株式総数の約29%を保有する住友商事とは今後、共同して事業を推進していくこととしています。

塩野義製薬は、2014年度を最終年度とする第3次中期計画において、アジアにおける開発・販売の拠点整備を積極的に進める方針を掲げており、なかでも中国は、世界第1位の人口、経済成長に伴う所得水準の上昇、高齢化の進展、医療保険加入者の増加などを背景に、医薬品需要の大幅な拡大が見込まれるため、有力な進出候補地域と位置づけてきました。

C&Oは、中国において医薬品の研究開発、製造、輸入、販売を展開する製薬企業であり、阿莫霊(アモキシシリンカプセル)等のブランド力のある製品群を中国全土の30万軒の診療所・病院・薬局へ販売するネットワークを築いています。ディテール活動を重視した販売手法により、先進国から導入される新薬の販売にも力を入れており、これに対応した新薬開発、当局対応の経験、実績を有しています。C&Oが備えた機能と経営方針は、塩野義製薬が考える中国での事業展開の方向性と合致しており、中国進出にあたり、C&Oの買収が最適な選択肢であると判断しました。

塩野義製薬は「シオノギグループにC&Oを加えることで、日本、米国に加え、これまで進出が遅れていた中国においても事業基盤を整えることができます。中国市場の成長を取り込むことは、第3次中期経営計画における業績目標はもとより、中長期での持続的成長において重要な核になると考えています」としています。                                                             

 

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2011/08/02(火) 13:06