matsuda's blog

欧州医薬品庁がピオグリタゾンの添付文書変更を推奨 武田薬品工業が発表

武田薬品工業は、722日、欧州時間721日、欧州医薬品庁(EMA)が、ピオグリタゾン塩酸塩を含有する製剤について、添付文書の変更を推奨する旨を公表したことを発表しました。

欧州では、20113月から、欧州医薬品評価委員会(CHMP)が、ピオグリタゾン投与による膀胱癌の発症リスク増加の有無に関連する全ての非臨床・臨床・疫学データおよび自発報告を検討するとともに、その諮問機関であるScientific Advisory Group(SAG)の検討結果も考慮し、ピオグリタゾンのベネフィットとリスクのバランスについて評価を行ってきました。

CHMPは、医薬品の販売許可申請や承認後の医療現場での使用について審議を行うEMAの委員会であり、EMAによる今回の措置は欧州委員会が承認することにより最終決定となります。

今回のEMAの措置は、716日から21日まで開催されたCHMP月次会議において、「ピオグリタゾンは2型糖尿病患者の治療選択肢として有用であり、膀胱癌の発症リスクにわずかな増加が見られるものの、添付文書に、新たな投与禁忌、使用上の注意、定期的な安全性と有効性の確認を追記し、適切な患者さんを投与対象とすることでそのリスクを軽減できる」との結論に達したことによります。

今後、EMAの措置が欧州委員会により承認され次第、武田薬品は、EMAと協力し、欧州連合加盟各国において、患者や医療関係者に今回の変更に関わる情報提供を実施するとともに、同剤が最新の科学的知見に基づいて使用されるよう全力で取り組んでいくことを表明しています。

武田薬品は、ピオグリタゾンの有用性について自信を持っており、EMAおよびその他各国の規制当局にあらゆるデータを提供することで、適切な意思決定をサポートし、引き続き、2型糖尿病患者の治療に貢献していくことも強調しています。

なお、今回のEMAの措置は、欧州連合内における措置であり、武田薬品は、引き続き、欧州連合以外の各国規制当局とも緊密な連携のもと、適切に対応していくことを明らかにしています。

 

http://www.takeda.co.jp/

2011/07/22(金) 16:56