医療機関の部門別収支を調査 中央社会保険医療協議会
中央社会保険医療協議会の第193回総会は、7月13日に開催され、医療機関の部門別収支に関する調査、平成22年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成23年度調査)の実施などについて協議しました。
医療機関の経営状況は、中医協の「医療経済実態調査」で調査されていますが、この調査で示される医療機関の収支は施設全体についてのものであり、一般診療所に関しては主たる診療科別の集計がなされていますが、病院に関しては診療科別の集計はなされていません。一方、「医療機関の部門別収支に関する調査」は、病院における診療科別の収支を把握することを目的として、平成15年3月28日の閣議決定(健康保健法等の一部を改正する法律附則第2条第2項の規定に基づく基本方針)に基づき、診療報酬体系に医療機関のコスト等を適切に反映させるため、医療機関の診療科部門別収支の統一的な計算手法を開発することを目的とし、平成15年度から20年度の6ヵ年にわたり、中医協・診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会で実施されてきました。
平成23年度医療機関の部門別に関する調査は、22年度事後アンケート調査の結果等を踏まえ、引き続き調査項目の簡素化、調査方法の改善を図りつつ、次の要領で実施します。
(1) 調査の目的
「医療機関の部門別収支に関する調査研究」において悪率・検証された診療か部門別収支計算方法を用いて、病院における医業経営の実態等を診療科別に把握し、社会保険診療報酬に関する基礎資料を整備することを目的とする。
(2) 調査の内容
病院における診療科別の収支を算定するための「一般原価調査」と病院の中央診療部門における費用を、各診療科に配賦するための係数(標準的等価係数)を作成するための「特殊原価調査」を行う。
調査項目・調査方法については、平成22年度調査を基本としつつ、調査項目について簡素化、改善を図るものとする。
(3) 調査対象施設
平成22年度調査と同数程度とし、引き続き、DCP対象病院・準備病院以外の病院にも募集を行う。
(4) 東日本大震災の影響による実施上の配慮
抽出された保険医療機関等については、事前に文書、電話で協力依頼を行うこととしているが、東日本大震災被災区域等に所在する保険医療機関等に対しては、調査の協力を行わない。
(5) スケジュール
平成23年8~9月:調査対象の選定
9~10月:調査実施
平成24年1~2月:集計・分析
3月:結果集計
また、平成22年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査は、○病院勤務医の負担軽減の状況調査、○精神入院医療における重症度評価導入後の影響調査、○在宅歯科医療及び障害者歯科医療の実施状況調査、○在宅医療の実施状況及び医療と介護の連携状況調査、で、「病院勤務医の負担軽減の状況調査」では、医師・看護職員・薬剤師病棟業務の調査があり、薬剤師病棟業務については施設、医師、薬剤師の調査が行われます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001hsqc.html