平成22年国民生活基礎調査におけるがん検診の受診状況 厚生労働省が発表
厚生労働省は、7月12日、平成22年国民生活基礎調査におけるがん検診の受診状況を発表しました。
国民生活基礎調査は、大臣官房統計情報部社会統計課国民生活基礎調査室が担当しているもので、保健、医療、福祉、年金、所得等国民生活の基礎的事項を調査し、厚生労働行政の企画及び運営に必要な基礎資料を得ることを目的に、昭和61年を初年として3年ごとに大規模な調査を実施し、中間の各年は小規模な調査を実施することとしています。
平成22年は、第9回目の大規模調査を実施しました。
調査対象及び客体は、全国の世帯及び世帯員を対象とし、世帯票及び健康票については、平成17年国勢調査区のうち一般調査区及び概ね50人以上の単身者が居住している寄宿舎・寮等のある区域から層化無作為抽出した5,510地区内の全ての世帯(約29万世帯)及び世帯員(約75万人)、介護票については、前記の5,510地区内から層化無作為抽出した2,500地区内の介護保険法の要介護者及び要支援者(約7千人)です。
調査客体数、回収客体数、集計客体数は、世帯票・健康票が調査289,363世帯、回収229,785世帯、集計228,864世帯、介護票が調査7,192人、回収6,176人、集計5,614人となっています。
結果の概要は、「世帯数と世帯人員数の状況」、「各種世帯の所得等の状況」、「世帯員の健康状況」、「介護の状況」について発表されており、「世帯員の健康状況」に関しては、①自覚症状の状況、②通院者の状況、③悩みやストレスの状況、④こころの状態、⑤健診(健康診断や健康診査)や人間ドックの受診状況、⑥がん検診の受診状況についてまとめられています。
この調査においては、「がん検診の受診状況」も公表され、健康局総務課がん対策推進室が発表しました。
今後、重点的に受診勧奨すべき対象の方々を考慮しつつ受診率向上に向けた対策を検討するため、性・年齢階級別のがん検診受診率を算出しています。
<結果のポイント>
○ 胃がん健診
・40歳以上の者の受診率は、男性34.3%、女性26.3%
・男女ともに、50~54歳の受診率が最も高い(男性40.1%、女性30.1%)
・男女ともに、85歳以上の受診率が最も低い(男性15.6%、女性8.9%)
○ 肺がん健診
・40歳以上の者の受診率は、男性24.9%、女性21.2%
・男女ともに、50~54歳の受診率が最も高い(男性29.4%、女性24.9%)
・男女ともに、85歳以上の受診率が最も低い(男性13.6%、女性8.7%)
○ 大腸がん健診
・40歳以上の者の受診率は、男性27.4%、女性22.6%
・男女ともに、65~69歳の受診率が最も高い(男性30.1%、女性27.5%)
・男女ともに、85歳以上の受診率が最も低い(男性13.8%、女性7.9%)
○ 子宮がん健診
・20歳以上の者の過去2年間の受診率は、32.0%
・40歳~44歳の受診率が最も高く(48.4%)、30~54歳で40%以上の受診率
・85歳以上の受診率が最も低く(2.3%)、80歳以上の受診率は10%に至らない
・20~24歳の受診率は、前回比182.0%に上昇(過去1年間の検診受診率)
○ 乳がん健診
・40歳以上の過去2年間の受診率は、31.4%
・45~49歳の受診率が最も高く(46.1%)、40~59歳で40%以上の受診率
・85歳以上の受診率最も低く(2.7%)、80歳以上の受診率は10%に至らない
なお、子宮がん検診と乳がん検診は原則として2年に1回行うものとしているため、今回より過去2年間の検診受診について調査しています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001igt0.html
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/