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平成22年社会医療診療行為別調査結果概要発表 厚生労働省

厚生労働省大臣官房統計情報部社会統計課は、623日、「平成22年社会医療診療行為別調査結果の概要」を発表しました。

この調査は、全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)、組合管掌健康保険(組合健保)、国民健康保険(国保)及び後期高齢者医療制度(後期高齢者医療)における医療の給付の受給者にかかる診療行為の内容、傷病の状況、調剤行為の内容及び薬剤の使用状況等を明らかにし、医療保険行政に必要な基礎資料を得ることを目的に実施しているもので、各都道府県の社会保険診療報酬支払基金支部(支払基金支部)及び国民健康保険団体連合会(国保連合会)において、審査決定された協会けんぽ、組合健保、国保及び後期高齢者医療の医科診療及び歯科診療の診療報酬明細書及び調剤報酬明細書(明細書)を調査の対象としています。調査の客体は、第一次抽出単位を保険医療機関及び保険薬局とし、第二次抽出単位を明細書とする層化無作為二段抽出法により抽出された明細書としました。

医科は、施設数が11,341施設で、明細書件数は総数342,698件(一般診療210,455件、後期医療132,243件)、内訳は病院が1,282施設で、明細書件数は総数85,893件(一般診療59,466件、後期医療26,427件)、診療所が10,059施設で、明細書件数は総数256,805件(一般診療150,989件、後期医療105,816件)。歯科は、施設数が927施設で、明細書件数は総数28,536件(一般診療18,182件、後期医療10,354件)。薬局は、施設数が5,115施設で、明細書件数は総数71,996件(一般診療46,302件、後期医療25,694)です。

調査は、平成226月審査分について実施され、調査事項は、診療報酬明細書が年齢、傷病名、診療実日数、診療行為別点数・回数及び薬剤の使用状況(薬品名・使用量)等、調剤報酬明細書が年齢、処方せん受付回数、調剤行為別点数・回数及び薬剤の使用状況(薬品名・使用量)等です。

結果の概要は、①診療行為・調剤行為の状況、②薬剤の使用状況に分け、診療行為・調剤行為の状況では医科診療・歯科診療・院外処方・薬局調剤でまとめられています。

薬剤に関する調査結果概要は次の通りです。

〔院外処方〕

院外処方率:医科の入院外における院外処方率は、総数で62.8%となっており、前年に比べ0.8ポイント上昇している。これを病院・診療所別にみると、病院70.1%、診療所60.2%となっており、前年に比べ病院は0.03ポイント、診療所は1.2ポイント上昇している。

〔薬局調剤〕

 調剤行為の状況:1件当たり点数は総数が1,013.5点で、前年に比べ18.7点、1.8%減少している。調剤行為別では、調剤技術料が224.4点で、前年比5.0点、2.3%増、薬学管理料が50.0点で、前年比2.4点、5.0%増、薬剤料が736.1点で、前年比27.9点、3.6%減、特定保険医療材料が2.9点で、前年比1.8点、153.9%増。

処方せんの受付1回当たり点数は、総数が768.8点で、前年に比べ2.8点、0.4%減少している。調剤行為別にみると、調剤技術料が170.2点で、前年比6.2点、3.8%増、薬学管理料が38.0点で、前年比2.3点、6.6%増、薬剤料が558.4点で、前年比12.7点、2.2%減となっている。1件当たり受付回数は1.32回で、前年に比べ0.02減少している。

 一方、薬剤の使用状況をみると、薬剤料の比率は、医科総点数に薬局調剤分を合算して求めた薬剤料の割合は、総数33.0%、入院9.7%、入院外39.4%となっており、そのうち、「投薬」及び「注射」で使用された薬剤料の割合は、それぞれ31.2%8.7%37.4%となっている。前年と比較すると、医科総点数に薬局調剤分を合算して求めた薬剤料の割合は、総数で0.2ポイント、入院で1.1ポイント、入院外で0.9ポイント低下している。

 また、後発医薬品の使用状況は、薬剤点数に占める後発医薬品の点数の割合をみると、入院7.1%、院内処方11.4%、院外処方7.9%となっている。薬剤種類数に占める後発医薬品の種類数の割合をみると、入院20.9%、院内処方28.2%、院外処方21.6%となっている。後発医薬品の薬効分類別薬剤点数の割合をみると、入院では抗生物質が最も多く、院内処方及び院外処方では循環器用薬が最も多くなっている。

 

 

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/sinryo/tyosa10/

 

2011/06/24(金) 16:28