薬価調査実施を決定 中央社会保険医療協議会
中央社会保険医療協議会の第192回総会は、6月22日に開催され、薬価調査の実施などを決定しました。
薬価調査は、医薬品価格調査(薬価本調査)で、薬価基準改正の基礎資料を得ることを目的として、薬価基準に収載されている全医薬品について、保険医療機関及び保険薬局に対する医薬品販売業者の販売価格及び一定率で抽出された医療機関等での購入価格を調査するもので、平成23年度の調査は、23年度中の1か月間の取引分を対象として実施します。
調査の対象及び客体数は、(1)販売サイド調査では、保険医療機関及び保険薬局に医薬品を販売する営業所等の全数を対象とし、調査対象の客体数は約6,000客体、(2)購入サイド調査では、①病院の全数から、層化無作為抽出法により10分の1の抽出率で抽出された病院を対象とし、調査対象の客体数は約900客体、②診療所の全数から、層化無作為抽出法により100分の1の抽出率で抽出された診療所を対象とし、調査対象の客体数は約1,000客体、③保険薬局の全数から、層化無作為抽出法により30分の1の抽出率で抽出された保険薬局を対象とし、調査対象の客体数は約1,600客体です。
薬価基準に収載されている医薬品の品目ごとの販売(購入)価格及び販売(購入)数量を調査します。
ただし、東日本大震災の影響による調査票配布時等の配慮に関しては、調査客体となる医薬品販売営業所等及び病院等のうち、①(社)日本損害保険協会が津波や火災によって甚大な被害(流失や焼失)のあった街区として認定した全損地域、②郵便事業(株)によって郵便物等の配達困難地域となっている区域、③原子力災害対策特別措置法第15条第3項の規定による避難のための立退き又は屋内への退避に係る内閣総理大臣の指示の対象地域となって地域、④同法第20条第3項の規定による計画的避難区域及び緊急時避難準備区域の設定に係る原子力災害対策本部長の指示の対象となっている区域 などに所在するものに対しては、調査票の発送は行わないこととしています。
また、調査客体となる医薬品販売営業所等及び病院等のうち、東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律第2条第3項に規定する特定被災区域に所在するものに対しては、調査協力の了承を得た上で調査を実施します。
有効回答の集計・分析の際に、被災区域に所在する調査客体からのデータを除いた集計を別途行うなどの措置を必要に応じ講ずることとしています。
なお、前回本調査(平成21年9月)における岩手県、宮城県、福島県の調査客体数は、岩手県が卸売業者102、病院10、診療所9、薬局26、合計147、宮城県が卸売業者166、病院22、診療所14、薬局32、合計234、福島県が卸売業者95、病院15、診療所16、薬局24、合計150、3県の合計では、卸売業者363、病院47、診療所39、薬局82、総計531で、卸売業者は全調査客体数5,722の6.3%、病院は全調査客体数876の5.4%、診療所は全調査客体数1,009の3.9%、薬局は全調査客体数1,617の5.0%、総計では全調査客体数9,224の5.7%となります。
前回本調査(平成21年9月)における全数に対する3県の報告取引件数及び報告薬価ベース金額の割合はいずれも5%であり、前回の全体の平均乖離率(約8.4%)については、当該3県を除いて集計しても約8.4%です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001evdx.html