matsuda's blog

武田薬品が欧州と米国のアクトス措置・声明で発表

武田薬品工業は、アクトス(ピオグリタゾン塩酸塩)に関して、614日に「フランス及びドイツにおけるピオグリタゾン塩酸塩製剤に対する措置」、616日に「米国FDAによるピオグリタゾン製剤と膀胱癌に関する声明」について、それぞれ発表し、フランス及びドイツに関しては今回の措置の背景、今後の日本での対応、米国に関してはFDAによる医療関係者及び患者さんへの注意喚起の内容などを明らかにしています。ピオグリタゾン塩酸塩製剤は「アクトス錠1530」、「アクトスOD1530」、「メタクト配合錠LDHD」、「ソニアス配合錠LDHD」です。

 

【フランス及びドイツにおけるピオグリタゾン塩酸塩製剤に対する措置について】

 平成2369日にフランス保健製品衛生安全庁Afssapsは、ピオグリタゾン塩酸塩製剤につきまして、当面は医師に対する新規処方の差し止め(suspension)及び現在服用している患者においては主治医への相談前に服薬を中止すべきではないことを通達しました。

 また、610日にドイツ連邦医薬品医療機器庁BfArMからもフランスと同様の措置が通達されています。

 

【米国FDAによるピオグリタゾン製剤と膀胱癌に関する声明について】

 平成23615日に米国食品医薬品庁FDAは、KPNC疫学研究の中間成績(5年時点)等に基づき、米国においてピオグリタゾンの1年以上の投与が膀胱癌のリスクを高める可能性について、医療関係者、患者さんに対する注意喚起を含む声明を発表しました。

 この声明の中では、「現在、治療中の膀胱癌患者には、ピオグリタゾンを使用しないこと。」等の注意喚起について、医療関係者向けの添付文書の項を改定する予定であること、さらに、患者さん向けの説明文書も改訂予定であることも発表しています。また、FDAは、KPNC疫学研究の評価を今後も継続し、フランスの疫学研究の結果の評価も進めていき、さらなる情報が得られれば、医療関係者、患者さんに対して追加の情報提供を行うとしています。

 なお、弊社では、アメリカ、フランス等の行政当局によるピオグリタゾン製剤に対する措置や、KPNC疫学研究の結果等を踏まえ、現在、厚生労働省及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構と国内における対策(添付文書への追記等)について協議し、検討を進めていますので、決まり次第ご案内申し上げます。

 

http://www.takeda.co.jp/products/ethical-drugs/article_896.html

 

2011/06/17(金) 12:10