日本薬剤師会が東日本大震災復興支援で厚生労働大臣に要望
日本薬剤師会は、5月27日付で、細川律夫厚生労働大臣に対して「東日本大震災復興支援に関する要望」を提出しました。6月9日の記者会見で明らかにしました。
要望は次の通りです。
【当面の要望事項】
1.当面の地域医療確保のために、地域薬剤師会等が「仮設薬局」を開設する場合の支援
○ 被災地や新たに建設される仮設住宅群に、地域薬剤師会等が「仮設薬局」を開設・運営する場合の支援(建築用地の優先的な確保など)
○ 医薬分業推進支援センターの施設・設備整備費補助費の利用
2.被災者(医療従事者を含む)に対する当面の生活支援
○ 義援金の早期支給
○ 原発仮払い補償の早期支給
【中・長期的な要望事項】
1.被災した薬局が再開するための公的補助等
○ 被災した薬局(建物)の再建・修繕や、調剤機器及び医薬品・医療材料等の取得に係る費用に対する公的補助(医療提供施設である薬局は休日・夜間の調剤など公共性を有しており、医療機関と同様の取扱いをお願いしたい。)
○ 被災県の地域医療再生基金の予算拡充と薬局再建への利用
○ 薬局再開に要する建物の再建、調剤機器等導入に係る税制優遇措置(特別償却制度)
○ 第一次補正予算には仮設診療所50カ所の建設費14億円が盛り込まれたが、薬局については仮設診療所に併設する場合のみ対象となっている。第二次補正予算では薬局の建設費についてもお願いしたい。
○ 薬局再開に伴う薬局開設許可申請手数料等の免除
2.被災地における薬剤師の確保
○ 緊急雇用創出事業臨時特例交付金を活用した保健医療従事者(薬剤師等)の雇用確保の積極的な推進
○ 薬剤師の再就職支援策(薬剤師バンク等)を実施する薬剤師会に対する助成
○ 被災地の医療機関及び薬局における「派遣薬剤師」確保のための費用助成
○ 離職した薬剤師を雇用した中小企業(薬局等)事業主への助成(雇用調整助成金の活用)
3.地域医療再生に係る医療機関及び薬局等の適正配置
○ 医薬品の供給拠点である「薬局」が、医療機関と同様に、適正に配置される計画の策定
○ 医療・介護の総合的な復興計画策定のための組織(県においては、「地域医療振興検討会議」など)への薬剤師会代表の参画と、同様の組織の市町村単位での設置
○ 医療機関並びに薬局の建築用地の優先的な確保
4.原発被害への補償
○計画的避難地域にある薬局に対する補償への国からの支援