樋屋製薬と大幸薬品が独占国内販売権契約を締結
樋屋製薬株式会社と大幸薬品株式会社は、小児五疳薬「樋屋奇応丸」11品目に関して独占国内販売権契約を5月19日に締結、24日に発表しました。この国内販売権契約に基づき、大幸薬品は、「樋屋奇応丸」11品目の発売元となり、販売の樋屋奇応丸株式会社から引き継ぎます。大幸薬品を発売元とする新しい製品は2011年8月1日より出荷開始となり、8月上旬より店頭にて販売されます。
「樋屋奇応丸」は、1622年(元和8年)に創製された小児五疳薬であり、ジャコウやジンコウ、ユウタンなどの生薬を主成分としています。主に1歳未満から15歳までの乳児・幼児・小児を対象とし、夜なき・かんむし・小児の神経質などへ効果を発揮します。また、16歳以上の人も服用できる「樋屋奇応丸EX」も販売しています。なお、全国市場の30%強のシェアを誇り、関西以西ではトップブランドです。
今回の契約締結は、家庭薬によるセルフメディケーションの普及に努めている樋屋製薬と大幸薬品、両社のニーズが合致したことによります。
樋屋製薬株式会社の坂上隆彦代表取締役社長は「400年に亘り小児良薬としてご愛飲頂いております『樋屋奇応丸』を、より幅広く皆様のセルフメディケーションのお役に立てる様、この度大幸薬品株式会社様と日本市場での販売活動について提携関係に入る事になりました。このことが家庭薬業界の新たな発展の一助になれば幸いであります。今後とも樋屋奇応丸に変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。」と述べています。
また、大幸薬品株式会社の柴田高代表取締役社長は「当社は家庭薬として100年以上歴史のある『正露丸』を製造販売してまいりました。そして『樋屋奇応丸』はそれよりも長きにわたり飲み続けられ、後世へも伝承すべき貴重な家庭薬です。特に核家族化が進み、育児においてさまざまなストレスが母子ともにかかる今日、無くてはならない常備すべきお薬として、より一層の普及を進めていきたいと思っております。」と述べています。
なお、「五疳」とは、五臓(肝臓・心臓・脾臓・肺臓・腎臓)のバランスが乱れることにより起こる精神神経症状(夜なき、神経過敏、情緒不安定、イライラ)、呼吸器系症状(かぜをひきやすい)、消化器系症状(食欲不振、下痢、嘔吐)の諸症状を総称したものです。「小児五疳薬」はこれらの症状に対処する製剤を指します。