規制・制度改革に係る方針に対する見解発表 日本医師会
日本医師会では、国の政策や様々な問題・事象に対する見解や、新たな行動指針・活動計画・成果報告などを紹介するため、役員が報道各社に対して定例記者会見を行っており、ホームページの定例記者会見のコーナーでは、会見の内容や提出した資料を公表しています。
4月13日の記者会見では、4月8日に閣議決定された「規制・制度改革にかかる方針」に対する日本医師会の見解を発表しました。
見解では
東日本大震災の混乱はいまだおさまらず、ようやく復興にむけた動きが始まった中、行政刷新会議が会議も開かず、検討過程も公表せずに今回の方針をとりまとめ、閣議決定にいたったことは非常に遺憾である。
以前にも指摘したように、規制改革項目のほとんどは、国の審議会等で慎重に議論、検討されているものである。日本医師会は、政府がこれらの審議会等を尊重せず、頭越しに閣議決定を行なっていることについても非難する。
今回の「規制・制度改革に係る方針」は、規制改革項目に列挙されただけのものである。
2011年1月26日に行政刷新会議がとりまとめた「規制・制度改革に関する分科会中間とりまとめ(案)」では、前文に「改革に向けた基本的考え方」が示されており、たとえば、公的医療保険の適用範囲の再定義が必要であるとされていた。これはこれで問題であり、日本医師会は、公的医療保険範囲の縮小を狙ったものであるとして、2月16日の定例記者会見などで強く反対した。
ところが、今回の方針には、改革の方向性自体が一切示されていない。これでは、震災の混乱に乗じて、関係者が恣意的に項目を調整、抽出したとの疑念も払いがたく、政府に対し大きな不信感を持たざるを得ない。さらに、本方針の表紙には、「現時点で調整が終了している事項について、別紙のとおり、『規制・制度改革に係る方針』を定める。現時点で調整が終了していない事項については、今後調整を行い、別途閣議決定を行うこととする。」とある。日本医師会は、今後の動向について厳しく監視していく。
規制改革の各論については、2011年2月16日の日本医師会定例記者会見等の場において、日本医師会の見解を述べているところであるが、「医療法人の再生支援・合併における諸規制の見直し」と「医師不足解消のための教育規制改革」については、特に問題が大きいので、あらためて日本医師会の見解を示す。
としています。
そして、この後、「医療法人の再生支援・合併における諸規制の見直し」と「医師不足解消のための教育規制改革」について、それぞれ閣議決定の内容を示すとともに、日本医師会の見解を明らかにしています。
詳細は日本医師会のホームページを参照してください。