東北地方地震の被害状況・対応の第15報(厚生労働省)
厚生労働省は、3月15日、同日17時30分時点での東北地方太平洋沖地震の被害状況及び対応についての第15報を明らかにしました。
この中で、医療活動関係などについては次の通りです。
◇医療活動関係
<DMAT:災害派遣医療チームの活動状況(15日13時00分現在)>
○ 広域災害救急医療情報システム(EMIS)に基づく各病院からの報告による集計
活動中:57チーム(仙台医療センター14チーム、岩手県庁14チーム、いわて花巻空港11チーム、その他=霞目駐屯地・北海道千歳空港ほか18チーム)
移動中:18チーム
対応可能:102チーム
検討中:32チーム
○ 原発事故の対応
・福島県立医大病院、福島労災病院(福島県より緊急被爆医療機関として要請)では受け入れ体制を整備。鹿島労災病院で応援体制を準備。
・福島県からの要請(11日11時30分頃)を受け、国立病院機構と日本放射線技師会に対し、放射線医師、技師等の派遣の検討を要請し、派遣を始めたところ。
・作業員の被災状況については、管轄である富岡労働基準監督署の職員が情報を収集している。
・福島第一原発において、原子力災害の拡大の防止を図るための応急の対策を実施する必要があるため、特にやむを得ない緊急の場合に限り、作業に従事する労働者が受ける実効線量の限度を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げ。
○原発事故による放射能被害に備え、さい帯血バンクネットワークは緊急連絡体制をとった。
<透析医療の確保>
○ 社団法人日本透析医会においては、同会の災害情報ネットワーク上で、登録されている透析医療機関の①透析の可否、②被災の有無、③透析室貸出可能病床、④透析受入可能状況、⑤その他不足物品や連絡事項等を各施設で登録している。この情報は、一般からアクセスできる。
なお、各都道府県においても、災害に伴う透析医療に関する相談を受け付けている。
◇ 厚生労働省関係施設
○ 医療機関(宮城県・福島県の災害拠点病院の状況、人的被害):宮城県(拠点病院14病院)で被害なし、福島県(拠点病院8病院)で被害なし、岩手県(拠点病院11病院)で被害なし。
患者の受入状況:宮城県14病院で受入あり(重症380人、中等症959人、軽症1116人、死亡28人)、福島県8病院で受入あり(重症100人、中等症129人、軽症133人、死亡1人)、岩手県11病院で受入あり(重症98人、中等症257人、軽症541人、死亡2人)
◇ 医薬品・物資調達関係
○ 医薬品・医療機器関係(3月15日17時00分現在)
医薬品・医療機器の需要・供給状況等
・医療用酸素ボンベの補給要請があり、宮城県に対して7000l×70本など合計230本、岩手県に対して7000l×20本など合計68本を搬送済
・破傷風トキソイドワクチンの補給要請(宮城県)に対して100本を搬送済
・透析輸液の補給要請(宮城県)に対して270本を搬送済
・ダイアライザーの補給要請(宮城県)に対して2000本を搬送済
・救急セットの補給要請に対して1000個を搬送済