厚生労働省が医薬品生産動態調査発表
医薬品をめぐる話題が多い中で、「日本では、医薬品はどれくらい生産されているのだろうか」、このような疑問をもたれる人も少なくないのではないでしょうか。
厚生労働省は、毎月、薬事工業生産動態統計調査を実施しています。この調査は、医薬品、医薬部外品および医療機器に関する生産の実態などを明らかにすることを目的としたもので、全国の、薬事法により医薬品、医薬部外品、医療機器を製造販売する事務所(製造販売事務所)及び製造する製造所を対象とし、調査事項は、品目ごとの生産(輸入)金額及び数量、出荷金額及び数量、月末在庫金額及び数量と従業員数(製造所のみ)で、調査は、製造販売事務所に対しては厚生労働省が直接、製造所に対しては都道府県を経由して実施しています。
厚生労働省は、2月8日に平成21年薬事工業生産動態統計年報の概要を発表しました。
それによりますと、生産金額の合計は6,819,589百万円で前年度比3.0%の伸びとなっています。つまり、おおよそ6兆8千億円ということです。この伸び率は平成20年の2.6%を上回っています。内訳は、医療用医薬品が6,174,202百万円で前年度比3.0%増、その他の医薬品が645,387百万円で前年度比2.9%増となっています。その他の医薬品の内訳は、一般用医薬品が616,601百万円で3.0%増、配置用家庭薬が28,786百万円で0.4%減です。構成比は医療用医薬品が90.5%、その他の医薬品が9.5%(一般用9.0%、配置用0.4%)となっています。
これを薬効大分類別に見ますと、①循環器官用薬1,418,993百万円(対前年比1.3%減、構成比20.8%)、②中枢神経系用薬700,136百万円(12.8%増、10.3%)、③その他の代謝性医薬品677,181百万円(4.4%増、9.9%)、④消化器官用薬612,881百万円(5.2%増、9.0%)、⑤血液・体液用薬433,228百万円(6.3%増、6.4%)の順です。
都道府県別順位を見ますと、①埼玉682,545百万円、対前年比5.5%増、構成割合10.01%、②富山573,557百万円、11.0%増、8.41%、③静岡557,543百万円、0.4%減、8.18%、④大阪505,415百万円、0.4%減、7.41%、⑤栃木354,028百万円、4.7%減、5.19%、⑥東京327,676百万円、7.3%減、4.80%、⑦兵庫312,218百万円、3.8%減、4.58%、⑧神奈川308,436百万円、3.8%増、4.52%、⑨愛知268,958百万円、1.4%減、3.94%、⑩岐阜255,461百万円、15.9%増、3.75%の順になっています。これ以外にも、岩手が13位ながら208,136百万円で前年比36.9%増となっていることが目立っています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/yakuji/2009/nenpo/index.html