matsuda's blog

保険調剤のポイント提供で厚生労働省が通知

厚生労働省は、119日、保険局医療課長名で、地方厚生()局医療課長に対して、「保険調剤に係る一部負担金の支払におけるポイント提供」についての通知を発し、これを受けて、日本薬剤師会が21日に見解を都道府県薬剤師会に通知しました。

医療課長通知では、「保険調剤に係る一部負担金の支払いの際のポイントの提供又は支払いの際に得たポイントの使用自体を規制する規定はないが、提供又は使用が一部負担金の減額にあたる場合があれば、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第4条第1項等の規定に違反することになる旨の見解を示した」ことを明らかにするとともに、その例として、付与されたポイントを直接に一部負担金の支払いに当てることについてはその減免に当たると考えられること、保険調剤の際の支払いを他の商品の支払いと区別をして高い割合のポイントを提供することは、一部負担金の減免と取られる可能性があることを指摘し、その他類似事例を含め留意するよう要請しています。

また、「そもそも、患者が保険薬局を選択するに当たっては、保険調剤に係るポイントの提供やそれを強調した広告といった経済的付加価値によらず、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則に基づき、保険薬局が懇切丁寧に保険調剤を担当し、保険薬剤師が調剤、薬学的管理及び服薬指導の質を高めることによりなされるべきである」として、この点についても、管下の保険薬局へ周知を求めています。

日本薬剤師会では、今回の通知が「事実上のポイント提供に対する自粛要請となっている」としており、「保険調剤に従事する会員におかれましても、『健康保険事業の健全な運営を損なう行為を行うことのないように努めなければならない』(保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第2条の32項、第9条の2)と規定されている意義を改めて認識した上で、今回の通知の趣旨を十分に踏まえ対応されるよう」求め、「国民の立場からも、いつでも、何処でも安心して公平に医療を受けることができる現在の国民皆保険制度維持の観点からも、ポイント提供は不適切である旨を厚生労働省はじめ関係方面へ引き続き要請していく」としています。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/contents/kaiken/pdf/pr_110121.pdf

 

2011/01/31(月) 00:00