厚生労働省が医療マップ(医療費の地域差)を発表
厚生労働省は、12月17日、平成20年度医療費マップを発表。ホームページに掲載しました(新着情報)。医療マップとは医療費の地域差で、都道府県や市町村別にみた医療費水準の地域差について、とりまとめたもので、「1人当たり実績医療費」と「地域差指数」を地域別(都道府県別等)にまとめ、地図として表したもので、「地域差指数」とは、医療費の水準の地域差に関する様々な要因のうち、年齢構成の相違による分を補正し、指数化(全国を1)したものです。
平成19年度までの地域差指数は、市町村国保財政に対応する一般被保険者に係る給付費及び老人保健拠出金ベース(給付費ベース)で作成されてきましたが、平成22年の制度改正で安定化計画が広域化支援方針等に見直されたことを踏まえ、平成20 年度の地域差指数については、医療費ベースで作成することとされました。
結果の概要は、「市町村国民健康保険」、「後期高齢者医療制度」、「市町村国民健康保険+後期高齢者医療制度」に分けて次の通り説明されています。
○市町村国民健康保険
1人当たり実績医療費は、診療種別計では広島県が最も高く33万9千円(全国比1.224)、沖縄県が最も低く23万1千円(全国比0.834)となっている。入院は鹿児島県が最も高く15万4千円(全国比1.447)、千葉県が最も低く8万6千円(全国比0.812)、入院外は広島県が最も高く18万3千円(全国比1.236)、沖縄県が最も低く11万0千円(全国比0.743)、歯科は大阪府が最も高く2万7千円(全国比1.198)、沖縄県が最も低く1万5千円(全国比0.678)となっている。
地域差指数については、診療種別計では長崎県が最も高く1.178、千葉県が最も低く0.889となっている。入院は鹿児島県が最も高く1.393、千葉県が最も低く0.820、入院外は広島県が最も高く1.157、長野県が最も低く0.914、歯科は大阪府が最も高く1.220、沖縄県が最も低く0.787となっている。地域差数の内訳をみると、診療種別では入院の寄与度が比較的大きく、年齢階級別では、60歳以上の寄与度が比較的大きい。
○後期高齢者医療制度
1人当たり実績医療費は、診療種別計では福岡県が最も高く107万7千円(全国比1.264)、新潟県が最も低く70万4千円(全国比0.826)となっている。入院は高知県が最も高く62万4千円(全国比1.448)、静岡県が最も低く32万6千円(全国比0.756)、入院外は広島県が最も高く46万8千円(全国比1.185)、富山県が最も低く33万6千円(全国比0.851)、歯科は大阪府が最も高く4万2千円(全国比1.574)、青森県が最も低く1万6千円(全国比0.596)となっている。
地域差指数については、診療種別計では福岡県が最も高く1.238、長野県が最も低く0.831となっている。入院は高知県が最も高く1.430、静岡県が最も低く0.758、入院外は広島県が最も高く1.187、富山県が最も低く0.835、歯科は大阪府が最も高く1.561、青森県が最も低く0.585となっている。地域差数の内訳をみると、診療種別では入院の寄与度が比較的大きく、年齢階級別では、75歳以上89歳以下の寄与度が比較的大きい。
○市町村国民健康保険+後期高齢者医療制度
1人当たり実績医療費は、診療種別計では高知県が最も高く55万0千円(全国比1.278)、千葉県が最も低く35万0千円(全国比0.814)となっている。入院は高知県が最も高く30万2千円(全国比1.563)、千葉県が最も低く14万3千円(全国比0.740)、入院外は広島県が最も高く27万2千円(全国比1.271)、沖縄県が最も低く14万9千円(全国比0.696)、歯科は大阪府が最も高く3万0千円(全国比1.279)、沖縄県が最も低く1万5千円(全国比0.652)となっている。
地域差指数については、診療種別計では福岡県が最も高く1.212、長野県が最も低く0.868となっている。入院は高知県が最も高く1.393、静岡県が最も低く0.786、入院外は広島県が最も高く1.176、富山県が最も低く0.891、歯科は大阪府が最も高く1.306、青森県が最も低く0.739となっている。地域差数の内訳をみると、診療種別では入院の寄与度が比較的大きく、年齢階級別では、70歳以上89歳以下の寄与度が比較的大きい。
リンク先は厚生労働省で次の通り。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/hoken/iryomap/index.html