ikegawa's blog

2015年3月

仕事のプラス・マイナス

世の中にはたくさんの仕事があります。
本当にいろいろ仕事があります。

そんな沢山の仕事も、
大別すると大きく2つに分かれると思うのです。


どう別れるのでしょう。


それは、
プラスを与える仕事と、
マイナスをそぐ仕事です。

もちろん二つの性質を兼ね備えたものもあると思いますが、
極論はこの2タイプではないかと思います。

仕事である以上、相手方から報酬を頂き、こちらは労力を提供します。
要は労力の提供の性質の問題です。


例えば、パン屋さん。
おいしいパンを食べたい、ほしいパンを買いたい。
こんなお客さんが来ます。
ほしいという欲求を満たせられるこの仕事はプラスを与える仕事。

例えば、清掃員。
汚れを取ってくれてる仕事はマイナスをそぐ仕事。
薬局もこちらのタイプかもしれません。
薬に間違いがないか確認し、きっちり安心して使えるように用意をする仕事。

マイナスを削ぐ仕事は、今そこに確かにマイナスがあることを
発見してもらっている人には実感を持ってもらえ易いのですが、
そうでなければ、必要性すら揺らぎます。

今、机の上がきれいな状態です。
この状態だけだと、ごく当たり前のこととして別段何も思いません。

さっき汚れていたことを知っていて、清掃してもらったことを知っている人は、
今、机がきれいなことに何か感じるかもしれません。


マイナスをそぐ仕事というのは、マイナスがあったことを知ってもらっている方にしか、
なかなか届きにくいのかもしれません。
薬局もなかなか本質を見てもらえないのかもしれませんね。


さて、こんなことを言うと、
「ちがう、薬局もプラスを与えているんだ」という声を聴くことがあります。

薬局で、「あなたから薬をもらえると元気が出る」とか、
「話を聞いてもらえてよかった」とかそんなうれしい話を頂くことがあり、
これは十分プラスを与える仕事になるんじゃないのか、と。


これは違います。
これらのうれしい出来事は、薬局側が積極的にプラスを与えに行ったのではなく、
マイナスを削って削って削りたおした先に、ご褒美のように頂けたものです。
結果としてプラスなのかもしれませんが、本質が違います。

あくまでもプラスを与えに行って追求した先のものではない。


・・・・伝わってますでしょうか。

同じプラスでも、結果として与えられたのもと、プラスを与える仕事をするぞ!と
取り組んだ先にあるものでは意味が違うのです。

もちろん積極的に「あなたから薬をもらえると元気が出る」とか、
「話を聞いてもらえてよかった」とかいってもらえることを意識して
仕事をしていれば話は別ですが。


これから残れる薬局像は、きっとプラスを与える薬局です。
どんなモノ、どんなコトがプラスとして与えられるのでしょう。


そろそろ皆さんも気づいてますよね。



2015/03/25(水) 22:46

最近思う業界の妄想!?

カイセイ薬局の健康イベントにでてみたり、
カイセイ薬局が応援するNPO法人健康ラボステーションの
健康イベント出てみたり、
私は年間結構な数のイベントに出ています。
数えると怖いので数えていませんが、
だいたい一か月に2~4.5のイベントをこなしています。

ですが、私の仕事のほとんどは薬局内での仕事です。
調剤、投薬、服薬指導などなど。


薬局だから当たり前なんですけどね。
お薬を渡してきっちり飲んでもらうよう日々努めています。


そんなときふと思うのです。

その患者さんのトータル的な医療というものを考えたときに、
例えば、病院に行くだけでは(医師に会うだけ)では治りませんし、
薬局に寄ってみただけでも治りませんし、
薬をもらっただけでも治りませんし、
もしかしたら、薬をきっちり飲んでるだけでも治らないかもしれません。


食習慣、運動習慣などを含めた生活習慣の改善なくして真の治療はありえません。


まだ病気でない方、現在病気の方、大きな病気を経験された方・・・
薬局やイベントを通じて、沢山の方々と接してきました。


まだ病気なっていない方は、自分は大きな病気にかからないと思うどころか、
意識の中に健康のありがたさや病気への懸念などの思い自体が少ないように感じます。

現在病気の方の中には、症状が安定しているからもう心配はなく、
通院や服薬は必要ないと慢心されている方が多くいる印象を受けます。

大きな病気を経験された方は、そのほとんど全ての方々がこんなはずじゃなかったと
口をそろえられます。



これ、わかりますか?
何が言いたいか、わかりますでしょうか?

大きな事態になってはじめて、
皆本当の意味での治療に専念できていないと気づくのではないでしょうか。



薬局内であるとかないとかではなく、
イベントであるとかないとかではなく、
もう医師とか看護師とか歯科医師とか薬剤師とか栄養士とか、
どんな状況でも、誰からでもいい、
本質的な治療って、実際どの程度実施されているのでしょう。


形だけの治療が、もしかしたら広がっていて、
医療人側はもしかしたらどこかで気づいているけど改善できていなくて、
患者側はそんな状況であることを知らずに、安心して身を委ねているのかもしれませんよね。

運の良い方は形だけの治療でも割と効果がでて、治療が成功していくのかもしれません。
運の悪い方は、こんなはずじゃなかったと思うときが来るのかもしれません。


感じていて伝えない医療人側、
自身から目を背けて生活習慣の改善をしない患者側、
どっちも良くないですね。


こんな状況であったらなら、改善したい。
せっかくなら、薬剤師が改善したい。
せっかくなら、間に挟まれた(?)薬剤師が改善したいと思う今日この頃。




ながなが書きました。

もしかしたら、健康なあなたには関係のないことかもしれません。
そう、もしかしたら。






2015/03/15(日) 21:09