ikegawa's blog

仕事のプラス・マイナス

世の中にはたくさんの仕事があります。
本当にいろいろ仕事があります。

そんな沢山の仕事も、
大別すると大きく2つに分かれると思うのです。


どう別れるのでしょう。


それは、
プラスを与える仕事と、
マイナスをそぐ仕事です。

もちろん二つの性質を兼ね備えたものもあると思いますが、
極論はこの2タイプではないかと思います。

仕事である以上、相手方から報酬を頂き、こちらは労力を提供します。
要は労力の提供の性質の問題です。


例えば、パン屋さん。
おいしいパンを食べたい、ほしいパンを買いたい。
こんなお客さんが来ます。
ほしいという欲求を満たせられるこの仕事はプラスを与える仕事。

例えば、清掃員。
汚れを取ってくれてる仕事はマイナスをそぐ仕事。
薬局もこちらのタイプかもしれません。
薬に間違いがないか確認し、きっちり安心して使えるように用意をする仕事。

マイナスを削ぐ仕事は、今そこに確かにマイナスがあることを
発見してもらっている人には実感を持ってもらえ易いのですが、
そうでなければ、必要性すら揺らぎます。

今、机の上がきれいな状態です。
この状態だけだと、ごく当たり前のこととして別段何も思いません。

さっき汚れていたことを知っていて、清掃してもらったことを知っている人は、
今、机がきれいなことに何か感じるかもしれません。


マイナスをそぐ仕事というのは、マイナスがあったことを知ってもらっている方にしか、
なかなか届きにくいのかもしれません。
薬局もなかなか本質を見てもらえないのかもしれませんね。


さて、こんなことを言うと、
「ちがう、薬局もプラスを与えているんだ」という声を聴くことがあります。

薬局で、「あなたから薬をもらえると元気が出る」とか、
「話を聞いてもらえてよかった」とかそんなうれしい話を頂くことがあり、
これは十分プラスを与える仕事になるんじゃないのか、と。


これは違います。
これらのうれしい出来事は、薬局側が積極的にプラスを与えに行ったのではなく、
マイナスを削って削って削りたおした先に、ご褒美のように頂けたものです。
結果としてプラスなのかもしれませんが、本質が違います。

あくまでもプラスを与えに行って追求した先のものではない。


・・・・伝わってますでしょうか。

同じプラスでも、結果として与えられたのもと、プラスを与える仕事をするぞ!と
取り組んだ先にあるものでは意味が違うのです。

もちろん積極的に「あなたから薬をもらえると元気が出る」とか、
「話を聞いてもらえてよかった」とかいってもらえることを意識して
仕事をしていれば話は別ですが。


これから残れる薬局像は、きっとプラスを与える薬局です。
どんなモノ、どんなコトがプラスとして与えられるのでしょう。


そろそろ皆さんも気づいてますよね。



2015/03/25(水) 22:46