カイセイ新聞

長引く咳にご注意を!

寒い日が続き、最近マスクをつけている方がよく目に留まります。風邪を引いた後、「咳だけが止まらない!!」というような状態が続いていませんか?
ひょっとしたら、それは「咳ぜんそく」もしくは「気管支ぜんそく」かもしれません。今回は、「ぜんそく」について取り上げます。


◆ぜんそくの原因とは?

ぜんそくは、主にアレルギーや、気道の炎症・痙攣(けいれん)などが原因で引き起こるとされています。発作が起きると呼吸が苦しくなったり、激しい咳が出るなどの症状が現れます


◆「気管支ぜんそく」と「咳ぜんそく」の違い

気管支ぜんそくと咳ぜんそくは、何が違うのでしょうか。それぞれの特徴をみていきましょう。

【気管支ぜんそく】
  • 原因...アレルゲンの吸入・運動・ウイルスや細菌の感染・ストレスなどが発作の原因となって発症します。特に子供に多くみられますが、大人の喘息の約6〜8割は、大人になってから初めて発症します。
  • 症状...急に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった喘鳴(ぜんめい)や、呼吸が苦しくなってきます。呼吸が苦しくなった後は、咳や痰(たん)が出て、呼吸をさらに苦しくさせます。
  • 対策...病院では、気管支拡張薬や予防薬を処方されます。発作を起こさないためには、住環境を整えることが大切です。特にダニやフケ、ペットの毛が原因となっている人では、掃除をこまめに行うことが大切です。また、寝不足やストレスも症状を悪化させる原因となることがあるので、日々の生活習慣も重要となります。十分な睡眠・休養をとり、適度な運動を行うことも大切です。
【咳ぜんそく】
  • 原因...風邪などの感染症やたばこの煙、気温や湿度の変化、会話、運動、飲酒、ストレス、ハウスダストなどが発作の引き金となります。
  • 症状...一か月以上乾いた咳が続き、夜中から明け方に激しい咳がでるのが特徴で、咳の発作が激しい場合は、胸の痛みを感じることがあります。気管支ぜんそくに見られる「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難はありません。
  • 対策...風邪やインフルエンザにかかると、喉に炎症を起こし、咳ぜんそくを起こす原因となります。風邪の流行シーズンには、マスクを付け、手洗い・うがいを徹底しましょう。また、喫煙(副流煙)・飲酒も発作を起こす原因となります。禁煙はもちろん、家庭や職場など、周囲の人にも禁煙や分煙を徹底してもらい、アルコールの飲みすぎには十分注意してください。また、気管支ぜんそくと同じく、アレルギーを起こさない環境づくりや普段の生活習慣を改善することも予防につながります。
    咳ぜんそくは、気管支ぜんそくの前段階と言われており、気管支ぜんそくに移行してしまうことがあります。症状が激しい時や咳が長引くときは、早めに医療機関を受診しましょう。