習慣が招く便秘
何らかの病気が原因で起こる便秘は病院で診て貰わなくてはいけませんが、生活習慣が招く便秘はそれを改める事により便秘の解消が期待できます。
*3タイプの便秘
- 弛緩(しかん)性便秘
- 大腸の筋肉が緩み、便を外に出そうとする腸の「蠕動運動」が弱くなる事で起こる便秘で、日本人に最も多いタイプです。主な原因は次の通りです。
- 肉が多く野菜が少ない食生活を続ける事や、歯が悪いなどの理由から消化の良い食べ物を摂る事により、便の量が減り蠕動運動を起こす刺激が減ります。極端なダイエットで食べる量を減らしても起こります。
- 運動不足で腹筋が緩んで便を外に出す力が弱くなります。
食物繊維の多い食物を摂る事や適度な運動をする事により、腸の働きが回復して治る可能性が高くなります。
- 過敏性腸症候群
- ストレスなどが原因で自律神経が乱れる為、大腸の蠕動運動がおかしくなり起こる便秘です。蠕動運動が強すぎて、腸の一部がけいれんを起こしてくびれてしまい、そこを便が通りにくくなる為、腹痛などの症状があります。「けいれん性便秘」とも呼ばれ、比較的若い人に多いです。ストレスを取除く為にゆとりを持った生活を心掛け、香辛料や食物繊維の多い食事は避けましょう。
- 直腸型便秘
- 便意を我慢する事や、下剤や浣腸を乱用する事で、本来持っている「便意を脳に伝える力」が弱くなった為に起こる便秘です。ゆとりのある朝食後の排便習慣を身につける努力が必要です。
便秘に効くツボand食事
- ツボ① 合谷(ごうこく)
- 手の親指と人差し指のまたの間にあります。もう一方の手の親指の腹でゴリゴリと円を描くように押しもみましょう。長く揉みすぎると手がしびれるのでほどほどにして下さい。
- ツボ② 支溝(しこう)
- 腕の手の甲側で、手首の中央から上へ指4本分の所に外関(がいかん)というツボがあります。そこからさらに上へ親指幅分上がった所が支溝というツボ。親指の腹で力を入れて強く真下に向けて押して下さい。どんな便秘にも効く「便秘の名穴」とも言われています。
コロコロした乾燥便の出る人は、腸を潤す黒ゴマ(すったもの)やハチミツ、クルミを摂ると良いです。常に便秘気味の人は、いも、豆、プルーン、ゴボウなど食物繊維を多く含んだものを食べると効果的です。 排便あるなしにかかわらず1日1回はトイレに行く習慣をつけ、適度な運動を行いましょう。