カイセイ新聞

カビとアレルギーの関係

*カビはアレルギーの原因なの!?

本来、人間の体には様々な有害物質から身を守るための機能が備わっています。その免疫作用によって無害になるはずの物質が、何らかの原因により人体に有害となって現れ、様々な障害を起こすのがアレルギーです。カビがアレルギー症の原因になるメカニズムは非常に複雑でまだ分かっていない事も多いと言われています。普通、カビなどが体内に入ると体が感知して、それを排除しようとするために抗体ができ、カビによる害が体内に広がるのを阻止する働きをします。その働きが体にマイナスに出てしまった場合、炎症を起こしたりすると考えられています。そうして、喘息や肺炎という症状が出てしまう事があるのです。


*カビを防ぐポイント

湿度を下げて水分を与えないこと
カビは湿度65%以下で発育が困難になるため、次のことを参考に湿度を低く保つようにしましょう。

  • 梅雨の晴れ間は、室内の空気の入れ替えを行い、換気をする
  • 濡れた衣類や傘などを室内に持ち込まない
  • 除湿機を置いたり、除湿剤、すのこなどを使って湿度を上げないようにする
  • 濡れた浴室と部屋の境の戸を開けたままにしない
  • 料理をする時には、換気扇を必ず回す
温度を利用してカビの繁殖を防ぐ
一般にカビの胞子は、45℃以上で死滅すると言われています。手軽に行えるのは天日干しです。晴れた日は、カーペットや布団などを太陽に当てて加熱乾燥しましょう。家庭用の布団乾燥機も有効です。

*喘息・気管支炎と梅雨の不思議な関係

新緑の季節から梅雨の時期になると、喘息の症状が悪化したり発作が起き易くなる人が増えてきます。この時期に起きる喘息は「梅雨喘息」「菜種喘息」と呼ばれ、気圧変化に影響を受けやすいのが特徴です。梅雨時は天候が不順で高温多湿です。6~7月は湿度が70%を越える日も多く、アレルゲンになるカビ・ダニが発生しやすい環境となります。子どもの喘息発症率が高いため、小さなお子様がいるご家庭は、湿気対策が大切です。


*コンタクトレンズにもカビが生えるってホント!?

コンタクトレンズの中でも、特にソフトレンズは吸水性が高く、含水率は30~80%程度のため、目の中にある脂肪やたんぱく質がつきやすく、カビや細菌が住みつきやすくなります。通常、涙にはリゾチームという物質が存在し、目をカビや病原菌から守っていますが、コンタクトレンズの手入れを怠ると角膜が感染症を起こすことになります。レンズケースは、毎回水道の流水でしっかり汚れを洗い落とし、カビや雑菌などが繁殖しないように完全に乾燥させましょう。