カイセイ新聞

生活習慣病予防

*高脂血症とは

高脂血症は生活習慣病の一つで、血液中の脂質が異常に増えた状態を言います。特別な自覚症状はないですが、その状態が何年も続くと動脈硬化を起こします。現在、食生活の変化で動物性脂肪の摂取量が増えている日本では、コレステロール値が高くなり、患者が急増しています。高脂血症が起こる仕組みとしては、通常、一定量に保たれているはずの血液中のLDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールが、LDLが過剰になると、HDL が減ったり、動脈壁に取り込まれて蓄積し動脈壁が厚くなったりします。この状態が進行すると血液中の血小板が集まり血栓ができ始め、血流を妨ぎます。放っておくと心筋梗塞や脳梗塞の危険もあります。


*女性必見!

女性の多くは更年期と言われる50歳前後で閉経を迎えますが、閉経すると体内のエストロゲンの量が急減し始めます。これに伴い、血液中のLDL コレステロールや中性脂肪は急増していき、LDLコレステロール値は閉経前より20%くらい高くなり、60歳頃には女性の平均値は男性を上回ります。そのため、女性は50歳代になると高脂血症を発病する人が増え、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞を起こす方も増えてきます。閉経前後には、のぼせや冷えなどの更年期障害を意識しがちですが、その時期は血液中の脂質の異常が起こりやすく、動脈硬化による病気も起こりやすくなっている事にも注意が必要です。


*魚の脂を味方に!

動物性脂肪の中でも、魚介類に多く含まれている不飽和脂肪酸には、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールを減らす働きがあります。また、血管の弾力性を保持できるなどの効用を持ちます。その不飽和脂肪酸の代表がEPA(イコサぺンタエン酸)と、DHA(ドコサヘキサエン酸)です。サバ、イワシ、サンマなどの青魚に多く含まれています。マグロの赤身やタイなどにも多いので、積極的に魚を食べるようにしましょう。焼き魚よりも刺身や煮魚の方が、効率よくEPAやDHAをとる事ができるのでおすすめです。


*食事バランスガイドを利用しましょう

1日30品目の摂取が理想的とよく言われます。詳しくは、平成17年に厚生労働省・農林水産省が定めた「食事バランスガイド」というものがありますので、農林水産省ホームページをご参考にして下さい。 ↓↓ http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/index.html


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