カイセイ新聞

虫歯の予防

6月4日は「虫歯予防デー」と呼ばれ、その週は「歯の衛生週間」となっています。大人の歯は、親知らずを除き、上下の歯を合わせて28本あります。しかし年齢が上がるにつれて虫歯などによってだんだん歯が失われてしまうため、80歳以上で、歯が20本以上残っている人は約10%しかいないと言われています。いつまでも健康でいられるように、今から歯を大切にする習慣をつけてみてはいかがでしょうか。


*虫歯の進行

虫歯は進行状況によって4つの段階に分けられます。乳歯が虫歯になると丈夫な永久歯が生えなくなる事があるので、永久歯だけでなく乳歯も注意が必要です。


  • 第一段階...歯の表面のエナメル質だけが溶かされたり、穴が開いた状態です。痛みなどの自覚症状は、まだありません。
  • 第二段階...虫歯が表面のエナメル質から内側の象牙質に達した状態です。冷たい水や熱いお茶、甘いものなどを食べるとしみるようになります。
  • 第三段階...虫歯が神経に達した状態です。歯の神経に炎症が起こり、日常的に強い痛みを感じるようになります。
  • 段四段階...歯の神経が死んでしまい、歯の形も崩れ、根元だけが残っている状態です。

*虫歯予防に効果が期待される成分

虫歯予防に効果のある成分は歯磨き粉に配合されるフッ素やガムで有名なキシリトール以外にも以下の成分が言われています。

  1. ポリフェノール...植物が光合成を行う時にできる物質の総称で、その一種であるカテキンは虫歯菌の増殖抑制と虫歯菌が歯に付着する事を防ぎます。
    ★緑茶・ウーロン茶・紅茶などに含まれています。
  2. フラクトオリゴ糖...砂糖に酵素を働かせてフラクトースを結合させて作られたオリゴ糖です。砂糖と違い虫歯菌に利用されにくい特徴を持つ他に、低カロリーに便秘解消、高脂血症・血糖値の改善効果の機能性があります。
    ★ヤーコン・ごぼう・玉ねぎなどに含まれ、甘味料になっています。

しかし、これらを使った予防も正しい食習慣や歯磨きがあってこそです。


*虫歯を予防するために

  • 《食習慣に気をつける》甘い物を頻繁に摂る事や間食が多い習慣は良くありません。食物中の糖質(特に砂糖)から虫歯菌は歯を溶かす酸を作ります。
  • 《よく噛んで食べる》唾液は、口の中の菌を洗い流し、その酸を中和して歯の表面を元の状態に戻す作用があります。繊維質の多い野菜は唾液の分泌を促し、菌の塊である歯垢の付着を抑えてくれます。
    また、フッ素配合ハミガキで歯磨きを毎日行うように心がけましょう。
  • 《半年に一回は歯科医院へ通う》半年か1年に1度は、歯科医院で定期的に健診を受けて、取りきれない歯垢も除去してもらい虫歯を予防しましょう。