患者さんとのつながり
本格的な熱帯夜が続きますが、皆さん水分はしっかりと摂ってくださっていますか?
今日は、堺店をご利用下さっている患者さんとのつながりについて話したいと思います。
業務に追われると、ついつい置いていってしまいそうな、「患者さんを追う気持ち」。
私には、その気持ちを忘れかけた頃に、いつも思い出させてくれる方がいます。
その方は最初、ある病院の薬のみを当店でお渡ししていた方でした。
ご高齢であることと、毎回ご利用くださる方という事がきっかけで何だか気に掛かるようになり、
その日の調子をお伺いしたり、副作用が出ていないかの確認をしたりして、コミュニケーションが取れるようになっていました。
その方がある日、他の病院の診療科にかかられ、処方せんを持ってこられました。
「どうしたんだろう?」
とても気になり、お話を伺って副作用の説明もさせてもらいました。
そしてその後、しばらくお顔を見なくなりました。
「どうなさったんだろう。」
しばらくはその気持ちが一杯で、薬局のドアが開くたびに視線が走ります。
それ程思っている方であっても、来られない日が経つにつれ、
ついついその想いが薄らいでいきます。
そんな時です。
半年近い月日が流れたある日、代理の方が3つ目の病院の処方せんを持って来られました。
3つ目の病院は、堺店とは遠く位置しており、本来なら処方箋の持ち込みは見られない病院です。
お伺いすると、「公園で転倒したため、入院していて本人が来ることが出来ないけれど、ここでお薬をもらえますか?」とおっしゃるのです。
「もちろん対応させてもらいます!」と処方せんを受け、その後もずっと代理の方が処方せんを持ってきてくださるようになりました。
そして、その方の処方せんをお受けするたびに、「ご本人はどうなさっているんだろう?」「体調の方はもう大丈夫なんだろうか?」
色んな気持ちがわいてきます。
そして最近、これまた堺店とは遠く離れた4つ目の医療機関の処方箋を家族さんが持ってこられました。
どんどん気持ちが近づいていきます。まるで家族を思うように気になるのです。
自分の患者さんを持つということ。患者さんを追うということは、
難しい質問を受けた時などに逃げられない怖さもありますが、
これほど薬剤師として嬉しいことはありません。
自分がお渡しした薬でどのように良くなるか。副作用は出てはいないかを常に気にする。
もし、次にこのような訴えがあったら、こういう対処法があると教えてあげよう。
この薬の方が合うかもとアドバイスできないかと考え、
症状にあった薬の処方を組み立ててみる。
「次はいつ来られるのか?」「薬に変更はないか?」
常にそのような気持ちを持ってお迎えすることが、薬剤師には必要なのだと思います。
今回の方は異なる4つの医療機関からの処方せんを、全て当店に持ってきてくださっています。
しかも、そのうち2つは遠方の医療機関で、取りに来られるのはいつも家族の方。
それまでして処方せんを預けていただけるということは、私たちを信頼して下さっている。
もしくは、私どもの想いが伝わっているからなのではないかと感じます。
その方のおかげで、私は薬剤師の本質を忘れずにいられるのだと思っています。




